プロキシでネットランナーをはじめよう:便利なジェネレーターやScribusを使用。不要なカードの入った不透明スリーブにぺらぺらのカラー印刷を挿し込むタイプのプロキシ
プロキシでアンドロイド:ネットランナーをはじめよう
FFG社がアンドロイド:ネットランナーの販売終了をアナウンスした直後、海外の各ショップから一斉に同製品の在庫が消滅しました。英語版はほぼ全滅です。最後の拡張Reign and Reverieの入手は困難を極め、最後の世界大会Magnum Opusでプロキシを認めよという声がFFGに寄せられましたが、かなうことはありませんでした。FFGもショップも、そんなにもこのゲームで遊んでほしくないんでしょうか。
あれだけの在庫が一瞬で消滅したのはどういう力学にもとづくものかわかりませんが、TCGの高額カードと違い、いま英語版の正規品にこだわっても、イベントを開くなどコミュニティへの貢献があるようなカードショップへの還元になるというよりは、転売業者が儲かるだけという印象を受けます。
公式大会とよべるものがもうないのですから、NISEIの推奨するようにプロキシでSystem Core 2019を遊びましょう。システムコア2019のカードリストはこちら。
ここでは原寸大のカラー印刷を行う方法を解説します。ペラペラのプロキシです。ペラペラがカードからちょっとはみ出すおそれがあるので、裏面が不透明のスリーブは必須となります。
プロキシ・ジェネレーターを使おう
効率のいいやりかた。NetrunnerDBでデッキを組みます。そうすると、デッキIDができます。
https://netrunnerdb.com/en/decklist/53299/system-core-2019-default-deck-anarchだったら、53299です。
その数字をこちらのジェネレーターに入力して、Print Cardsをクリック。
Netunner Proxy Generator
するとこうなります。
あとは印刷して裁断するだけでシステムコア2019のアナークの基本デッキができます。簡単だ。
Scribusをインストールして足りない部分だけ補おう
上の方法だとまとめてIDカードを印刷することはできませんし、あるいは影響値や計画書がレギュレーション違反で公開できないデッキのIDを入力しても弾かれるので、手作業でのプロキシ製作についてもご説明します。
お金をかけずにPDFを作りましょう。ここではScribusというオープンソースのソフトを使用します。Win、Mac、Linux、UNIX等で動きます。
Scribusのインストール手順
↓ここからアクセスします。
https://www.scribus.net/
↓Get Scribusをクリック。
↓左側の安定版へ。
↓自分の環境に一致するものを選びます。Win 10とは書かれていませんが、64 bit版を選んでおけば大丈夫だと思われます。
↓ここから.exeをダウンロードします。
インストールには特に必要なものもなかったと思うので、そのまま進めましょう。
画像データを入手
NetrunnerDBなどからカード画像をダウンロードします。
たとえばシステムコア2019の一覧はこちら。
Scribus起動
最初に:アンドゥはCtrl + z、リドゥはCtrl + yです。失敗したら、適宜この操作を行います。
↓インストールし起動、適当に進めるとこのような画面が出ます。よく見てください。
重要:右下にある「デフォルトの単位」が「ポイント(pt)」になっています。これを「ミリメートル(mm)」に直します。
あとはA4縦で大丈夫。そのまま開きます。具体的な操作を説明していきます。
操作
↓「挿入>画像フレームを挿入」を選択。
↓ドラッグし、位置や大きさは適当でいいので画像フレームを作成します。
↓画像フレームを右クリックし、「プロパティ」を選択してください。
↓画像フレームの大きさを、カードサイズに合わせます。ネットランナーのカードサイズは公称「幅61mm x 高さ88mm」なので、そのようにします。
↓Ctrl+マウスホイールでズームインし、画像フレームを青い四角の左上に合わせます。画像フレームでクリックしてShift+カーソルキーで、微調整ができます。
↓画像フレームにカード画像を入力します。画像フレームを右クリックして、「画像を取得」。
↓さきほどダウンロードした画像を選択します。しかし、画像の大きさが合いませんね。
↓画像フレームを右クリックして、「画像をフレームに合わせる」を選びます(「フレームを画像に合わせる」ではないので気をつけてください。間違えても慌てずCtrl + zでアンドゥしましょう)。
↓ほぼ画像と画像フレームが一致しました。これをテンプレートとしてコピーして、敷き詰めましょう。画像はあとで簡単に換えられます。
カードの画質が悪いのはプレビュー画質であるためです。このまま最後まで進めてなんの問題もないのですが、視認性をよくするためには、画像フレームを右クリックし、「プレビュー設定>最大解像度」に置き換えます。
↓画像フレームを、右クリックしてコピーを選択/もしくは、Ctrl + Cで、画像フレームをコピーします。貼り付け/もしくはCtrl + Vで貼り付けます。このとき、オリジナルと同一の位置に新画像フレームが仮置きされるので、マウスでドラッグするか、カーソルキーで右へ移動させましょう。最後にShift+カーソルキーで、微調整します。
↓同様に、3つ横に並べます。
↓そうしたら、3つまとめてドラッグします。Ctrl + Cで、3つまとめて位置関係を含めコピーできます。
↓Ctrl+Vとドラッグ移動でこのように。さらに、下にもう一行配置します。
↓こうしたなら、いったん保存しておきましょう。あとは画像を差し替えるだけです。
↓画像を差し替えるには、画像フレームを右クリックして、もういちど「画像を取得」を選択し、使いたい画像を挿し込むだけです。シスコア19にどのカードが何枚入っているかはこちらからご確認ください。
↓これができたら、別名でいったん保存します。その後、.pdfで出力します。画像のように、「ファイル>エクスポート>PDF形式で保存」とし、エラーを無視、そのまま保存します。
↓このようなPDFができます。あとはご家庭のプリンターか、SDカードやUSBフラッシュメモリなどの記録媒体やオンラインサービスを使い、セブンイレブン(原寸大印刷ができる数少ないコンビニのひとつ)で印刷するだけ。
印刷裁断、スリーブ入れ
贋金つくり pic.twitter.com/1aof80SAmx
— Fobby (@RemoveNDiscard) 2018年12月29日
You may host your proxy on your land. While you do, you may force the land enter the Android: Netrunner as a copy of that proxy. You may remove a proxy from a land at any time. pic.twitter.com/A0g4qbdA3t
— Fobby (@RemoveNDiscard) 2018年12月30日
安いプリンタなので品質は最悪です。読めればいいと言いたいがそれも微妙にあやしい…。
スリーブに入れるカード(わたしはプロキシの「背骨」と呼んでいます)はなんでもよく、それこそアンドロイド:ネットランナーのいらないカードでもいいし、カードサイズが近いカードゲームのカードならなんでもいいんですが、自分はカードショップで安価で大量に購入できるマジック・ザ・ギャザリングの土地カードを使用することにしました。その他、
ある程度規模のあるカードショップが近くにあるなら、土地よりも「スタンダードの弱小カードランダム100枚入200円」みたいなやつの方が安く手に入るかもしれません。
— Fumbleguy (@Fumbleguy) 2018年12月14日
という方法もご教示いただきました。在庫がなかったので土地にしてしまいましたが…。
アンドロイド:ネットランナー記事 - NISEI(ニセイ)による新フォーマット、MWL 3.0、ローテーション、System Core 2019、新ルール、組織化プレイ概観(2018/12/26)
注意:この記事の禁止制限ルール MWL は最新のものではありません。上記タグ「禁止制限改定」をクリックし、最新のものを参照してください。
2018年10月をもってFFG社はアンドロイド:ネットランナーの商品展開を終了しました。しかし、以降も新カードの製作やルールの更新といったゲームの展開のみならず、組織化プレイまでをも非公式にサポートする非営利団体「NISEI(ニセイ)」がStimhack.comのコミュニティを中心に発足し、NetrunnerDB、Jinteki.netといったサイトもこれを支持、ひいては多くのプレイヤーが以降のアンドロイド:ネットランナーの展開をNISEIに委ねる流れとなりました。
筆者(Fobby)も翻訳チームの一員としてNISEIに名を連ねることとなりました(英語さっぱりなのに…)。なったのですが、このエントリーはNISEIのオフィシャルなものではありません。これは、NISEIの公式サイトが正直いってわかりにくく、どこにアクセスすれば求める情報を得られるのか不明瞭なことから、日本語でわかりやすくまとめた記事が必要だと個人的に思い至ったことにより執筆されました。
ここではNISEIの施策のうち、新フォーマット、新MWL、ローテーション、System Core 2019(システムコア2019)、新ルール、組織化プレイ(ちょっとだけ)について駆け足でご説明したいと思います。これらは2018年12月21日より有効ですが、Jinteki.netなどでは早い段階から対応済みとなっているため、記事にするのが遅いですね。ごめんなさい。
参考
NISEI - Organised play
NISEI - Replicating Perfection - SystemCore 2019
大原則
NISEIはプロキシの使用を推奨します。プレイヤー間で合意が得られれば手書きでもよく、NISEIのサイトからもテンプレートをダウンロードできますが、大会ではNetrunnerDBなどのカード画像をカラー印刷して使用するのが望ましいとされます。
新フォーマットの大まかな説明
ざっと、
- Standard
- ローテあり。NISEIによるMWL 3.0を採用。
- Eternal
- ローテなし。NISEIによる「エターナルMWL」を採用。
- Snapshot
- FFGが公式に販売したカードプールと最後のローテおよびMWL2.2採用
- Snapshot Plus
- FFGが公式に販売したカードプールと最後のローテおよびMWL2.2に加えて、公式からDL可能なプリント&プレイのカードを使用できる
- Core Experience
- NISEIが新しく作った基本セット1箱
といった感じ。
以下、詳述します。
Standard(以下、スタンダード)
NISEIによるローテーションあり、NISEIによる「スタンダードMWL 3.0」使用。それ以外は今までどおりのルールです。ローテーションやMWLについては後述しますが、小拡張サイクルでなくTerminal Directiveがスタン落ちしているのが特徴です。新たにMWL入りしたカードを先に書いてしまうと
除外(禁止)
- コーポ
- 《Bryan Stinson》
- 《Hired Help》
- ランナー
- 《Watch The World Burn》
制限
- コーポ
- 《商業銀行家グループ/Commercial Bankers Group》
- 《Excalibur》
- 《ムティ・ムウェクンドゥ/Mti Mwekundu: Life Improved》
- ランナー
- 《ペーパークリップ/Paperclip》。
Eternal(以下、エターナル)
ローテーションを採用しません。ですが何でもありのカジュアルルールというわけでもなく、2018年11月16日から有効な「エターナルMWL」を使用します。今のところ禁止のみ、制限はありません。
Snapshot(以下、スナップショット)
FFGの展開終了時点のフォーマットです。 Genesisサイクル、Spinサイクルを除いたカードが使用可能で、MWL 2.2 採用。ただし、Magnum Opusのカード(FFG公式サイトで今も配布されているプリント&プレイのカード)が使用できません。
Snapshot Plus(以下、スナップショット・プラス)
上記「スナップショット」と違い、Magnum Opusのカードが使用できます。
参考:これらのカードが使えます。FFG公式サイトのPDFに直接リンク。
https://images-cdn.fantasyflightgames.com/filer_public/3b/db/3bdbff3e-d8cb-4996-9846-76de80200b1c/adn_championcards.pdf
https://images-cdn.fantasyflightgames.com/filer_public/34/d4/34d48d51-4f61-475e-b825-0d33b4b40f6f/adn_magnumopuscommunitycards.pdf
Core Experience(以下コア・エクスペリエンス)
NISEIの制定した最新の基本セット、「System Core 2019」を1箱だけ使用するルールです。1箱といっても実際に販売しているわけではなく、そういったものがあるということを仮想して遊びます。
コアエクは1箱ルールなので、箱に1枚や2枚しか入っていないカードをそれより多くデッキに入れることができません。
システムコア2019のカードリストはこちら(英語)。
http://nisei.net/files/System_Core_2019.pdf
再録や、スタン落ちしていない他の拡張からの収録で成り立っており、ニセイによる新カードはありません。すでに名前が日本語化されているカードは後に補足します。
今までの基本セットになかった特徴として、各派閥ごと、通常のID(第2版と共通)に加え、Advanced IDという追加のIDが1枚ずつ用意されています。上級者むけIDとして、こちらを選択することも可能です。
アドバンスドID
- アナーク
- Quetzal
- クリミナル
- Leela Patel
- シェイパー
- リエル・“キット”・ペドラー/Rielle “Kit” Peddler
- ハース=バイオロイド
- Seidr Laboratories
- ジンテキ
- Jinteki Replicating Perfection
- NBN
- Spark Agency
- ウェイランド・コンソーシアム
- Blue Sun
スタンダードMWL 3.0
以下はスタンダードにおける最新MWL(NAPD Most Wanted List。アンドロイド:ネットランナーにおける制限と禁止のルール)です。
3.0とまるでメジャー・バージョンアップのようなナンバリングですが、以前の「ユニバーサル影響値から、1種類制限+禁止導入」への変更のような、大きなものは何もありません。《Bryan Stinson》が禁止へ格上げされましたが、禁止から制限への格下げ、もしくは制限解除といったものは何もありません。
2.xまでと同様、除外/removedは1枚もデッキに入れることができず、制限/restrictedは、ランナーとコーポそれぞれのデッキにそのうちの1種類ずつのみを、通常の上限枚数まで、任意の数だけデッキに入れることができます。
以下がMWL 3.0です。太字で下線がついているものは今回のMWL更新で追加あるいは変更されたカードです。
除外/removed
コーポの除外(禁止)
- 24/7 News Cycle
- Bryan Stinson
- セレブラル・イメージング/Cerebral Imaging
- Clone Suffrage Movement
- Friends in High Places
- Hired Help
- Museum of History
- Sensie Actors Union
ランナーの除外(禁止)
制限/restricted
コーポの制限
- Bio-Ethics Association
- 商業銀行家グループ/Commercial Bankers Group
- Excalibur
- 世界食料構想/Global Food Initiative
- Jinteki: Potential Unleashed
- Mother Goddess
- ムティ・ムウェクンドゥ/Mti Mwekundu: Life Improved
- Mumba Temple
- Mumbad City Hall
- オボカタ・プロトコル/Obokata Protocol
- サーベイヤー/Surveyor
- Violet Level Clearance
- 黄埔開拓/Whampoa Reclamation
ランナーの制限
新MWLについて、NISEIからの声明を雑に訳しました
原文はこちら
Bryan Stinson
我々の決断のなかで最も容易でした。大半のプレイヤーがこのカードのことを「バランスがとれていて楽しい」と思っていません。無法としか言いようのないレゾコスト/トラッシュコストの比率を持ち、しかも強化である(なぜ?)という、制御不能なメカニズムを持ちます。「踏み倒し」というのはあらゆるカードゲームにおいて危険な単語ですが、彼は「ランナーが何もミスしていないのに発動できる」というおまけつきです。ランナーのクレジットが少ないときというものは「得点のチャンス」なのであって、「ゲーム中に使い切れないほどのお金を得るチャンス」ではありません。
商業銀行家グループ/Commercial Bankers Group
我々は当初からMWLに《NBN:メッセージの支配/NBN: Controlling the Message》(以下CtM)をリストアップしていましたが、最終的に、CtMを競技の場に残しつつもその手綱を引くために、最も効果のある手段をとることにしました。CtMは競技の場を支配しつつあり、System Core 2019でも強くなるばかりでした。《索引付け/Indexing》がスタン落ちして《R&D Interface》へと切り替わることは、ランナーが以前ほどの劇的なプレッシャーをR&Dへとかけられなくなることを意味します。我々のテストの結果、《商業銀行家グループ/Commercial Bankers Group》の制限は、機能的に《ムンバッド仮想ツアー/Mumbad Virtual Tour》の制限と同じくらいの効果を持ちつつ、CtMの構築に多様性とユニークな決断をもたらします。
Excalibur
だいたいにおいてこのアイスは、伝統的なアイスブレイカーを使うプレイヤーにペナルティを与える「ガッチャ」戦略にしか使われません。特に《アグインフュージョン/AgInfusion》と《ムティ・ムウェクンドゥ:生命の改良/Mti Mwekundu: Life Improved》で、セコいことをします。たとえば《Marcus Batty》や《Border Control》で、なにもできないランナーを置いてきぼりにして、アンフェアに計画書を得点します。我々はランナーに、AIへの依存を減らす選択肢を与えつつ、かつジンテキの強力なグレイシャー構築(強いアイスをたくさん並べるタイプのデッキ)に臨んでもらいたいのです。
ムティ・ムウェクンドゥ:生命の改良/Mti Mwekundu: Life Improved
ジンテキのグレイシャーといえば、現在の環境の中心のひとつであり、非常にユニークな構築が競技・カジュアルを問わずなされています。とはいえ、《ムティ・ムウェクンドゥ/Mti Mwekundu》はジンテキのカードプールが持つ潜在能力を、極端なほどに引き出します。このIDは単純に効率的です。クリックのみならずクレジットまでをも節約し、もっとも役立つ順序でアイスをサーバーに並べます。そして「攻撃を先読みしてリスクを取る」という、ネットランナーにおけるコーポの最も重要な側面のひとつを奪ってしまいます。このIDは本質的に強力すぎ、ランナーは制限カードに《従業員のストライキ/Employee Strike》を選ばざるを得なくなり、デッキ構築の選択肢を削いでいるのです。さらには、プレイヤーの脳に早期のランや攻撃を避けるような再教育を行ってしまいました。このこと自体、《ムティ・ムウェクンドゥ/Mti Mwekundu》がゲームをネガティブに歪めていることの証明です。
ペーパークリップ/Paperclip
《コローダー/Corroder》の再録にともない、我々はMWL更新開始からずっと《ペーパークリップ/Paperclip》について何度も協議していました。《バレンシア/Valencia》に些細でありながら、しかし大きな影響があります。彼女はすぐに《クローンチップ/Clone Chip》か《回収ラン/Retrieval Run》を使うか、《注入/Inject》をもう少し慎重に使わなければならないでしょう。それでも我々は、主にアナーク以外の派閥のフラクターにもう少しの多様性がほしかったのです。《イーライ1.0/Eli 1.0》や《Oversight AI》といったSystem Core 2019に含まれる少々の変更もあわせて、これはコーポへのわずかな後押しともなるでしょう。
Watch the World Burnと、Hired Help
これらのカードはほぼ疑問の余地なく除外されました。《Hired Help》は特にHQにおいて、当然ながら極めて抑圧的で、《Watch the World Burn》はそれ自身をゲームから取り除かないので容易に再利用できます。これらのカードには多くの問題があります。たしかに興味深いメカニズムではあるのですが、デザイナーやデベロッパー、そしてプレイテスターが厳しく行うべきであった、デザインもプレイテストも経ていません。
スタンダードのローテーション
基本セット第1版、および第2版、Genesis Cycle、Spin Cycle、そして、Terminal Directive(以下TD)はローテーションの対象となり、以降、スタンダードでは使えません。
小拡張サイクルは今回スタン落ちしませんでした。ただし先述の「System Core 2019」に再録されたカードは、今回スタン落ちを免れます(基本セット第2版に再録されたカードがスタン落ちを免れたのと同様)。
また、すでにスタン落ちしていたカードもSystem Core 2019に再録されたことで復活を果たしていますが。棚の奥から《コローダー/Corroder》や《イーライ1.0/Eli 1.0》を引っ張り出すためのお役に立てば幸いです。再録カードのリストは以下となり、太字はかつてスタン落ちしたが復活したカードです。
注意:以下は再録の一覧であり、システムコア2019の完全なカードリストではありません。スタン落ち一覧はこちら(英語)。
http://nisei.net/files/Easy_Rotation_Guide_-_Q4_2018.pdf
再録一覧
アナーク
- レイナ・ローハ:自由の戦士/Reina Roja: Freedom Fighter/Reina Roja: Freedom Fighter(第2版)
- クイーンズ・ギャンビット/Queen's Gambit(Spin: Double Time)
- Quest Completed(Spin: Fear and Loathing)
- 回収ラン/Retrieval Run(第2版)
- 刺激剤ハック/Stimhack(第2版)
- サイバーフィーダー/Cyberfeeder(第2版)
- コローダー/Corroder(第1版)
- データサッカー/Datasucker(第2版)
- フォース・オブ・ネイチャー/Force of Nature(第2版)
- インプ/Imp(第2版)
- ミミック/Mimic(第2版)
- アイス彫刻家/Ice Carver(第2版)
- 解放済み口座/Liberated Account(第2版)
- 掃除屋/Scrubber(第2版)
- ザナドゥ/Xanadu(第2版)
クリミナル
- ガブリエル・サンチャゴ:完璧なプロフェッショナル/Gabriel Santiago: Consummate Professional
- カモ/Easy Mark(第2版)
- 緊急シャットダウン/Emergency Shutdown(第2版)
- Hostage(Spin: Opening Moves)
- 内部犯行/Inside Job(第2版)
- Networking(Genesis: Humanity's Shadow)
- Spear Phishing(Terminal Directive)
- 特注/Special Order(第2版)
- HQインターフェース/HQ Interface(第2版)
- Abagnale(Terminal Directive)
- Demara(Terminal Directive)
- フェアリー/Faerie(第2版)
- ファム・ファタル/Femme Fatale(第2版)
- スニークドアβ/Sneakdoor Beta(第2版)
- 銀行作業/Bank Job(第2版)
- データ売人/Data Dealer(第1版)
シェイパー
- ケイオス・セオリー:脅威の子供/Chaos Theory: Wünderkind(第2版)
- ディーゼル/Diesel(第2版)
- 改良済み/Modded(第2版)
- 評判/Notoriety(第2版)
- テストラン/Test Run(第2版)
- 造物主の目/The Maker's Eye(第2版)
- 修繕/Tinkering(第2版)
- アカマツ・メモリーチップ/Akamatsu Mem Chip(第1版)
- ディノサウルス/Dinosaurus(第2版)
- R&D Interface(Genesis: Future Proof)
- バタリング・ラム/Battering Ram(第2版)
- Deus X (Genesis: A Study in Static)
- ゴルディアン・ブレード/Gordian Blade(第2版)
- パイプライン/Pipeline(第2版)
- イソップ質店/Aesop's Pawnshop(第2版)
ランナー中立
- クリプシス/Crypsis(第2版)
- アーミテージ式コード破壊(第2版)
- John Masanori(Spin: Opening Moves)
- Kati Jones(Genesis: Humanity's Shadow)
ハース=バイオロイド
- ハース=バイオロイド:共により強く/Haas-Bioroid: Stronger Together(第2版)
- Seidr Laboratories: Destiny Defined(Terminal Directive)
- ウィトルウィウス計画/Project Vitruvius(第2版)
- Successful Field Test(Terminal Directive)
- アドニスキャンペーン/Adonis Campaign(第2版)
- 攻撃的秘書官/Aggressive Secretary(第2版)
- Marilyn Campaign(Terminal Directive)
- イーライ1.0/Eli 1.0(Genesis: Future Proof)
- ヘイムダル 1.0/Heimdall 1.0(第2版)
- イチ 1.0/Ichi 1.0(第2版)
- ロトターレット/Rototurret(第2版)
- ヴィクター 1.0/Viktor 1.0(第2版)
- 人造労働者/Biotic Labor(第2版)
- Blue Level Clearance(Spin: Fear and Loathing)
- アッシュ 2X3ZB9CY/Ash 2X3ZB9CY(第2版)
- Mason Bellamy(Terminal Directive)
ジンテキ
- ジンテキ:個人改革/Jinteki: Personal Evolution(第2版)
- Jinteki: Replicating Perfection(Genesis: Trace Amount)
- Fetal AI(Genesis: Trace Amount)
- ニセイ Mk.II/Nisei MK II(第2版)
- ジューンバグ計画/Project Junebug(第2版)
- ローニン/Ronin(第2版)
- 罠!/Snare!(第2版)
- Sundew(Spin: Mala Tempora)
- ヒミツ=バコ/Himitsu-Bako(第2版)
- ニューラル・カタナ/Neural Katana(第2版)
- ソードマン/Swordsman(第2版)
- Tsurugi(Spin: True Colors)
- ウォール・オブ・ソーンズ/Wall of Thorns(第2版)
- Yagura(Spin: Fear and Loathing)
- セレブの贈り物/Celebrity Gift(第2版)
- 電磁神経汚染/Neural EMP(第2版)
- 光の錯覚/Trick of Light(第2版)
- ホクサイ・グリッド/Hokusai Grid(第2版)
NBN
- NBN:ニュースを生み出す/NBN: Making News(第2版)
- ビール計画/Project Beale(第2版)
- 幽霊支社/Ghost Branch(第2版)
- Marked Accouns(Genesis: Cyber Exodus)
- データ・レイヴン/Data Raven(第2版)
- フレア/Flare(第2版)
- ポップアップ・ウィンドウ/Pop-up Window(第2版)
- トールブース/Tollbooth(第2版)
- ラップアラウンド/Wraparound(第2版)
- 閉鎖口座/Closed Accounts(第2版)
- 精神心理学/Psychographics(第2版)
- SEAの情報/SEA Source(第2版)
- 燻製ニシン/Red Herrings(第2版)
ウェイランド
- ウェイランド・コンソーシアム:より良い世界の建設/Weyland Consortium: Building a Better World(第2版)
- 敵対的買収/Hostile Takeover(第2版)
- アトラス計画/Project Atlas(第2版)
- エリザベス・ミルズ/Elizabeth Mills(第2版)
- アーチャー/Archer(第2版)
- カドゥケウス/Caduceus(第2版)
- ハドリアンズ・ウォール/Hadrian's Wall(第2版)
- Hortum(Terminal Directive)
- アイス・ウォール/Ice Wall
- Oversight AI(Genesis: A Study in Static)
- 懲罰的反撃/Punitive Counterstrike(第2版)
コーポ中立
- Paper Trail(Terminal Directive)
- 優先請求/Priority Requisition(第2版)
- PADキャンペーン/PAD Campaign(第2版)
- エニグマ/Enigma(第2版)
- ハンター/Hunter(第2版)
- ウォール・オブ・スタティック/Wall of Static(第2版)
- ヘッジファンド/Hedge Fund(第2版)
- IPO(Terminal Directive)
ここまで名前の挙がらなかった第2版とTerminal Directiveのカードはスタン落ちです。いきなり落とすFFG流のやり方を引き継いでいる…。
おまけ:再録ではないが日本語化ずみのカード
主な新ルール
参照(英語):
http://nisei.net/files/Comprehensive_Rules_1.1.pdf
コスト支払いに相当する行為はすべて「妨害/回避できない」
これまでは
- プログラムのトラッシュを妨害すべく、ランナーがリグにある《犠牲用装置/Sacrificial Construct》の自己トラッシュコスト()を払い、さらに、その《犠牲用装置/Sacrificial Construct》がトラッシュされることを《身代わり/Fall Guy》や《ダミーボックス/Dummy Box》などで妨害した。この場合、《犠牲用装置/Sacrificial Construct》はトラッシュされなくなるが、かんじんのプログラムのトラッシュを妨害する効果は発動しない。《犠牲用装置/Sacrificial Construct》のコストが適正に支払われていないため、効果が発動しないのである。
- 《オボカタ・プロトコル/Obokata Protocol》を盗むためのコストである4ネットダメージを《フィードバックフィルター/Feedback Filter》などで1点でも妨害したなら、ランナーは《オボカタ・プロトコル/Obokata Protocol》を盗むのに失敗し、それをサーバーに戻す。《オボカタ・プロトコル/Obokata Protocol》を盗むためのコストが適正に支払われていないためである。
というふうに、「コスト支払いのために起こっている事象を妨害すると効果が得られなくなる」というルールでした。NISEI以降は「コスト支払いのために起こっている事象を妨害することはできない」と改定されました。以下がNISEIルールにおける例です。
- プログラムのトラッシュを妨害すべく、ランナーがリグにある《犠牲用装置/Sacrificial Construct》の自己トラッシュコスト()を払うなら、その《犠牲用装置/Sacrificial Construct》がトラッシュされることを《身代わり/Fall Guy》や《ダミーボックス/Dummy Box》などで妨害することはできない。
- 《オボカタ・プロトコル/Obokata Protocol》を盗もうとするランナーは、そのためのコストである4ネットダメージを《フィードバックフィルター/Feedback Filter》などで1点たりとも妨害することができない。
「得る/gain」と「受けとる/take」は統一!
《アドニスキャンペーン/Adonis Campaign》の上からクレジットを受けとることも、「クレジットを受け取り、そして得る」と解釈されるようになりました。コーポがクレジットを受け取ったなら《PADコネクタ/PAD Tap》を使用できます
「失う/lose」の効果でカードの上にあるクレジットを失うことはない
《経済戦争/Economic Warfare》をプレイされたり《DNA Tracker》のサブルーチンを解決して「ランナーはクレジットを失う」と指示されても、ランナーが《Net Mercur》や《Ghost Runner》の上からクレジットを失うことはなくなりました。
計画書になったカードは名前を失う
これは自分が指摘したことによる変更なので自慢なのですが、《カシー回線/Kasi String》のような計画書でないカードを計画書として得点エリアに加えると、名前を失います。これにより、ユニークカードであることの影響を受けなくなりました。
「サーチしたが、条件に当てはまるカードがデッキ内から見つからなかった」と主張できるようになった
これまではカードを探したら、条件に当てはまるカードを必ず見つける必要がありました。
たとえば《自己変形コード/Self-modifying Code》で望みのアイスブレイカーが見つからなかったとしても、ランナーは可能ならなんらかのプログラムをインストールしなければいけませんでした。それができないならジャッジを呼んでスタックの中身をチェックしてもらい、インストールできるプログラムがスタックにないことを証明してもらう必要がありました。デッキの中身は秘匿情報であるため、ランナーが直接コーポに公開することはできないのです。
今後は「探したが、条件に当てはまるカードがありませんでした」と宣言できるようになったので、第三者を呼ぶ必要がありません。
組織化プレイ
NISEIは大会で配布するマットやカードも非営利販売しています。カードの印刷品質に関してはFFGのプロモカードより良く見えます。
NISEIの大会キットが届いた。プロモカードはインナースリーブに入れた。さて、自分で大会を開くわけでもないし、どうしよう… pic.twitter.com/pY7JATVr4t
— Fobby (@RemoveNDiscard) 2018年12月20日
翻訳記事:「悪いな、このネットランナー2人用なんだ」「4人でも遊べるぞ」
マルチプレイヤーフォーマット
『アンドロイド:ネットランナー』最後の世界大会となる「Magnum Opus」のサイドイベントにて行われた、公式ヴァリアントのルールが公開されています。コーポ1人を相手に複数のランナーが挑みます(推奨されているランナーの数は3人)。
新たに必要となる専用のコーポのIDや、アクティブランナーを示すトークンなどは後日FFGのサイトから印刷用のデータが公開されるかもしれませんが、IDやトークンは適当なもので代用できるので、人数さえ揃えばすぐにでも遊べます。
以下にルールとコーポの両面IDを紹介します。
翻訳元
翻訳:アンドロイド:ネットランナー - NAPDマルチプレイヤーフォーマット
コーポの両面ID
Cyber Bureau: Keeping the Peace(サイバー部:平和維持)
ID: Police Department(警察署)
君は初期手札のカードを10枚引く。
君の最初のターンの前に、すべてのインストールコストを無視してカードを5枚までインストールする。そのうちの任意の枚数のすべてのカードを、合計レゾコストを20下げてレゾする。このIDを裏返す。
最小デッキ枚数: 40 / 影響値上限: ∞
中立
Detective's Bureau: Upholding the Law(刑事部:遵法)
ID: Police Department(警察署)
各ターン、最初にランナーがランを開始した時、そのランナーの得点エリア内の計画ポイント1点につき1をランナーに失わせ、これにより失われた1クレジットにつき1を得る。
: 3得るかカードを3枚引く。
最小デッキ枚数: 40 / 影響値上限: ∞
中立
概要
NAPDマルチプレイヤーフォーマットは、1人のコーポが2人以上のランナーのチーム(3人を推奨します)と対決する『アンドロイド:ネットランナー』の新たなフォーマットです。
NAPDマルチプレイヤーフォーマットをプレイするさいは、このテキストに従って基本ルールに変更を加えます。『アンドロイド:ネットランナー』のビギナーズガイド(Learn to Play)とリファレンスガイド(Rules Reference)もあわせて参照してください。
https://www.fantasyflightgames.com/en/products/android-netrunner-thecard-game/
注意:このテキストによって明確な修正、置き換え、訂正がなされないかぎりは、通常どおりの基本ルールが適用されます。
コーポのデッキ構築
NAPDマルチプレイヤーフォーマットでのコーポのデッキ構築のため、リファレンスガイドの「デッキ構築」のセクション(15ページ)に以下の変更を加えます。
- コーポのデッキにはニューアンゼルス警察の両面IDを使用する義務があります。その表はCyber Bureau: Keeping the Peace、裏はDetective's Bureau: Upholding the Lawです。
- コーポのデッキには任意の派閥の計画書を入れることができます。
- コーポのデッキには影響値の上限がありません。
ゲーム開始
『アンドロイド:ネットランナー』のNAPDマルチプレイヤーフォーマットの準備のため、リファレンスガイドの「ゲームの準備(完全版)」(2ページ)に以下の変更を加えます。
- 「ゲームの準備(完全版)」の「サイドの選択」ステップ中、コーポは表向きのCyber Bureau: Keeping the PeaceのIDで開始する義務があります。ランナーの各プレイヤーは任意の派閥やIDを選べますが、ランナーチームはゲーム中に同名のIDを1つしか使用できません。
- 「ゲームの準備(完全版)」の「開始時の手札を引く」ステップのあとに、すべてのプレイヤーは「infamy token(重罪トークン)」と呼ばれるオブジェクトの使用を確認してください。このオブジェクトの所有者が明示されることや、各プレイヤー間をこのオブジェクトが移動することに留意してください。コーポがinfamy tokenを受け取ります。
ターン進行
NAPDマルチプレイヤーフォーマットでのターン進行について、リファレンスガイドの「ターンのタイミング構成」のセクション(25ページ)に以下の変更を加えます。
- ターン進行順は時計回りです。コーポがターンを終えたあと、そのコーポに最も近い左側のランナーが直後のターンを開始します。その後、時計回りに他の各ランナーがターンを完了します。一連の流れの最後のランナーがターンを終えると、再びコーポのターンが始まります。
- ステップ[1.1]のコーポのドローフェーズが始まる前ごとに、infamy tokenは時計回りに次のランナーに移動します。
アクティブなランナー
ゲーム中ある時点において、ただ1人だけがアクティブであるランナーになりえます。誰がアクティブなランナーであるかは以下の2つにしたがって決定されます。
- ランナーは、自分のターン中にアクティブです。
- ランナーは、コーポのターン中にinfamy tokenを持っているならアクティブです。
アクティブなランナーだけがゲームに唯一関与できるランナーであり、また、コーポが作用できるランナーです。例としては、アクションの実行、能力の発動、常時能力の適用、能力の効果を受ける、など。
非アクティブなランナー(アクティブでないすべてのランナー)は、いかなる手段によってもゲームに関与できません。さらには、コーポとアクティブなランナーは、次のものに作用できません。非アクティブなランナー、非アクティブなランナーのカード、非アクティブなランナーのプレイエリア、非アクティブなランナーの得点エリア。
ゲームでの勝利
コーポは、自分の得点エリアに7以上の計画ポイントがある場合、もしくは全ランナーがフラットラインした場合、ただちに勝利します。
ランナーチームは、自分たちの得点エリアにある計画ポイントが合計して7以上である場合、あるいはコーポが空のR&Dを引かなければならない場合、ただちに勝利します。
よくある質問
コーポがマリガンを行った場合に引き直すカードの枚数は?
コーポはHQが10枚になるまでカードを引きます。
別々のランナーが同一のユニークカードをインストールできますか?
はい。アクティブなランナーは同時に1人しか存在しないので、同名のユニークカードが同時にアクティブになることはありません。
《Rebirth》や《DJ Fenris》はすでにゲーム中にあるIDを新たに持ち込めますか?
いいえ。ランナーのIDはゲーム中に複数存在できません。
ランナーの得点エリアに対して能力はどう作用しますか?
ランナーの得点エリアを参照するランナーの能力は、そのランナー個人の得点エリアだけを参照します。コーポの能力がランナーの得点エリアを参照するなら、現在infamy tokenを持つランナーの得点エリアだけが参照されます。
ランナーがフラットラインした場合はどうなりますか?
そのランナーはゲームから取り除かれます。そのランナーに関するカードはすべてそのランナーのデッキに戻り、そのランナーに関するプレイエリア、および得点エリアは消滅します(その得点エリアにあった計画書はアーカイブへトラッシュされます)。
ランナー間で情報を共有できますか?
ランナーはすでに得ているあらゆる情報を他のランナーたちに共有できます。自分の手札、裏向きのカード、アクセスしたコーポのカードも同様です。
余談と補足
余談
裏向きのカードの情報共有ができるというのは、スタックとかアーカイブの裏向きのカードのことじゃなくて、公開や開示したカード、裏向きにインストールしたランナーのカード、《Bookmark》などに搭載中のカードといった、表を知ることのできる/できたカードのことですね。
アクティブランナーのルールだけ覚えればよさそうです。たとえばコーポ、ランナーA、ランナーBでプレイしているとします。コーポがアクティブなランナーAに《強烈なニュース/Hard-hitting News》で4タグを与えたあと、次のコーポのターンでアクティブになっているランナーはBなので、Aが直後のターンにタグを取り除ききることができなくとも、次のターンが回ってきたコーポはAに向けタグを利用した攻撃ができない、ということになります。
通常、《データ・レイヴン/Data Raven》のあるサーバーへは4クリック目にランしたくないものですが、このルールの場合、次のコーポのターンにタグを受けたままでも非アクティブなランナーであるなら追撃を受けません。
や《サイバーデックス・ウィルス・スイート/Cyberdex Virus Suite 》でウィルスカウンターを全て破棄しても、パージされるのはアクティブなランナーのウィルスカウンターだけです。ただ、《Clot》に意味があるのもランナーがアクティブな時だけなので、《Clot》は全員で仕掛けないと効果が薄いかもしれません。
現状/currentの処理について
ランナーAのカレントがプレイエリアにあるさなか、ランナーBもカレントをプレイした場合、ランナーAのカレントはトラッシュされない。
こうしてランナーA、Bともにカレントを出しているさなか、Aがアクティブなランナーであるときにコーポがカレントをプレイした場合、Aのカレントはトラッシュされるが、Bのカレントはトラッシュされない。
その後Bがアクティブなランナーになると、コーポのカレントとランナーのカレントが同時にプレイエリアに存在し、いずれもが効果を発揮する。カレントがトラッシュされるのは「他のカレントがプレイされた時」であり、コーポとランナー双方のカレントが同時に存在することをルールは禁じてはいない。
カレントのルールがよくわからないなと思っていたんですが、FFGのスタッフを交えてプレイした方はこういう説明を受けたとのことです。