米テレビドラマ『ビリオンズ』S03E05にて『アンドロイド:ネットランナー』のプレイ場面が描写される

ウィキペディアより

ビリオンズ(原題:Billions)はアメリカのテレビドラマシリーズ。第1シーズンは2016年1月17日から、第2シーズンは2017年2月19日からショウタイムで放送。日本ではネットフリックスで配信される。

ストーリーはニューヨークのヘッジファンドに対する司法捜査と訴訟合戦であり、検察官プリート・バラーラとファンド代表者スティーブ・コーヘンの合戦を大まかに基にしている。

動画(Vimeo)

vimeo.com

セリフ拙訳

ネットランナーの大会はここ?

はい。

テイラー・メイソンの名前で予約済み。

確認します。入れます。

4クレジットを支払って《アドニスキャンペーン》をレゾして、12クレジットを置き、3金を受け取る。

なるほど。

僕がモデルなんだ。このアドニスは。

ネットランナーのジェリー・ウェストね。

強制ドロー。インストール。アドバンス2回。

強気ね。1クリック目、ドロー。2クリック目、《造物主の眼》。

おや。

ごめんなさい。

なぜ?

運。

運には限りがあると思うが。

結構。ではR&Dにラン。2クレジットを支払って、《ウォール・オブ・スタティック》を《ペーパークリップ》でブレイク。3+3+1クレジットを支払って、《ゴルディアン・ブレード》で《トールブース》をブレイク。

アクセスするか?

手の内を明かす?ええ、もちろん。

動画内容の解説

両プレイヤーの宣言が非常に丁寧

まずこれ。カード名の宣言、クレジットの支払い先の宣言、クレジット受け取り理由の宣言、強制ドローの宣言、クリックを何に対し消費するかの宣言、ラン中にどのアイスにどのアイスブレイカーを使用したかの宣言など…。

きちんと発声していて、感銘すら受けました。こういう風にプレイするべきゲームだったんだなと感心して、個人的にも参考にしています。

  • 改善前
    • アドニス、レゾします。差し引き1金払います」
  • 改善後
    • 「《アドニスキャンペーン》をレゾします。4金を払います。12金を置きます。3金を受け取ります。」

IAAやアクセス直前という、盛り上がる場面を描いている

コーポの攻勢を意に介さないランナーに対し、コーポのプレイヤーが不満げです。これは当然です。

アドニスキャンペーン/Adonis Campaign》は放置しておくとコーポにクレジットを供給するため、早いうちにトラッシュしたいカードです。さらにこのターン、コーポはIAAを行っています。IAA、すなわち同一ターン内にカードをインストールしてそれを2回アドバンスする行為は、コーポからの挑戦です。

このシーンでランナーがやるべきことは、どちらかの遠隔サーバーにランをすることです。アドバンスされたカードにアクセスするか、もしくはレゾされた《アドニスキャンペーン/Adonis Campaign》にランをしてトラッシュするか。

ですがランナーはここで《造物主の眼/The Maker's Eye》を使いR&Dへのランを試みます。コーポにしてみれば、なぜここでR&Dなのかと口頭で問いたくもなるでしょう。両者の思惑のすれ違いが描かれています。

ランの成功直前、コーポは意味ありげに、ジャックアウトしてもいいんだぜという調子でアクセスを行うかどうか確認します。コーポのIDは《Custom Biotics》なのでデッキにジンテキのカードは入っておらず、となればR&D内のアンインストール状態でアドバンスもされていないカードにそこまで警戒する必要はないように思えるが…というところで終わり。続きが気になります。

ネットランナーと直接関係ないネタ

コーポのプレイヤーが「アドニスのモデルは僕なんだぜ」と冗談を言うところで、ランナーが「ネットランナーのジェリー・ウェスト」と返します。

ここがちょっとわからなかったのですが、調べたところ、ジェリー・ウェストはNBAの元プレイヤーで、ロゴのモデルにもなった人物とのこと。

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Call Kotaku

ネットランナーをほんの数分の小道具として用いたにしてはあまりにもよくできているのでびっくりしたのですが、Kotakuの記事によるとドラマの制作陣はちゃんとトッププレイヤーを呼んで監修してもらったとのことです。だからコーポのドローフェイズのことを「強制ドロー/mandatory draw」と呼ぶような、プレイヤー間から生まれた用語も使用されたんですね*1
www.kotaku.com.au
細部にこだわるのはすごいと思いますが、ネットランナーを知っている人ならすごく面白いかわりに、そうじゃない人には凝りすぎてて何がなんだかよくわからないシーンになったような…

*1:いちおう、強制ドロー/mandatory drawは日本語化されているカードテキストにも正式に採用された用語ではありますが

『アンドロイド:ネットランナー』拡張: ナルバーレの囁き / Whispers in Nalubaale - 非公式FAQ/UFAQ - 拙訳

はじめに

キタラ・サイクル第5の拡張の裁定が出ました。《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》《Jackpot!》ジャックポット!《Gebrselassie》ゲブレセラシェのように露骨に裁定待ちのカードもあったり、《Mwanza City Grid》のようにFFGの宣伝ページでうたわれていたことと効果が違うカードもあり、裁定を待ちわびていました。このゲームは裁定を読まないと遊べないと改めて思わされました。

今回の裁定から特に重要なところだけ先に要約してしまうと

《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》
  • 計画書はトラッシュできない。
  • レゾコストが負の値になっているコーポのカードも、0個のウィルスカウンターを取り除くことでトラッシュできる
    • 場にウィルスカウンターあるいはそもそもインストール状態のランナーのカードが存在しなくとも、ランナーは0個のウィルスカウンターを取り除くことができる。
《Gebrselassie》ゲブレセラシェ
  • 普通のアイスブレイカーの「1f:id:fobby:20180504113642j:plain:強度+1。」あるいは「各エンカウントの終了と共に基本強度に戻る。」と明示されている能力にだけ置換効果として「ターン終了と共に基本強度に戻る」が作用する。
  • 常時的な強度の上昇や、「1f:id:fobby:20180504113642j:plain:このランの残りの間、強度+1。」のような能力には無効。
  • 別のアイスブレイカーの上に移動させた場合、元のホストはただちに基本強度に戻る。
《Jackpot!》ジャックポット
  • 計画書に変換された、もともと計画書でないカードを得点エリアに加えることでも発動できる。
《Mwanza City Grid》ムワンザシティ・グリッド
  • この強化自体を含め、強化にアクセスしてもコーポは2f:id:fobby:20180504113642j:plain得る(なので、通常のランならコーポは10f:id:fobby:20180504113642j:plain得る)。
《Remote Enforcement》遠隔執行
  • アイスをレゾするための追加コストを無視しない。そして "you may do A and do B" の効果なので、追加コストを拒否することでレゾしないことを選択したとしても、残りの効果をすべて解決できる。
《Compile》コンパイル
  • 「山札を探した場合、それをシャッフルする。」 を今後は省略していくかもしれない(山札をサーチしたら、記述がなくても残りの効果解決前にただちにシャッフルする)。

こんな感じでしょうか。

元記事

ancur.wikia.com

ナルバーレの囁き:ルーリング

《フリーダム・クマーロ:クリプト・アナーキスト/Freedom Khumalo: Crypto-Anarchist》

f:id:fobby:20180508193645p:plain:right

ID:サイボーグ • リンク:0 • 山札下限:45 • 影響上限:15 • アナーク

1ターンに1度、君の任意の数のインストール状態のカードの上からX個のウィルスカウンターを取り除くことで、アクセスしているカードをトラッシュしてよい(通常トラッシュできないものでも)。Xはそのカードのレゾコストかプレイコストである。

《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》はアクセス中の計画書をトラッシュできますか?

いいえ。計画書はレゾコストもしくはプレイコストを持ちません。

ウィルスカウンターがまったくない、あるいはインストール状態のカードがまったくない場合、ランナーはレゾコストもしくはプレイコストが0のカードを、《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》でトラッシュすることはできますか?

はい。

Twitter裁定からの追記:ランナーが《ブレイカーベイ・グリッド/Breaker Bay Grid》によってレゾコストが負の値になっているカードにアクセスしている場合、《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》はそれをトラッシュできますか?

はい。コストが負の値であるカードを《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》でトラッシュする場合、ランナーはウィルスカウンターを0個取り除きます。《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》は「Xすることで、Yしてよい/do X to do Y」との書き方から、実際にはコストを支払うことで発動する能力です。


《Contaminate》汚し

f:id:fobby:20180508193755p:plain:right:right

イベント • コスト:1 • アナーク:1

ウィルスカウンターを搭載していないインストール状態のランナーのカード1枚の上に、ウィルスカウンターを3つ置く。

ランナーのインストール状態のカードがウィルスのプログラムしかなく、さらに《Hivemind》の上にウィルスカウンターが載っている場合に、ランナーは《Contaminate》をプレイできますか?

いいえ。

《Slipstream》スリップストリーム

f:id:fobby:20180508194035p:plain:right

リソース:仮想・コスト:0 • クリミナル:2

レゾ状態のアイスを通過するたび、《Slipstream》をトラッシュしてよい。そうした場合、通過したアイスと同じ位置にある、中央サーバーを守っているアイスを1つ選ぶ。君はそのアイスにアプローチする。

エンカウント中にアイスがアンインストールされた場合、《Slipstream》は機能しますか?

いいえ。エンカウント中のアイスがデレゾかアンインストールされると、そのアイスはただちに通過されますが、それはもはやレゾ状態のアイスではないので、《Slipstream》の発動条件は満たされません。

《Slipstream》はアイスの位置をどのように決めますか?

アイスの位置は常に最内殻から最外殻に向けてカウントされます。

では、3つのアイスがある遠隔サーバーの最外殻をランナーが通過した場合、そのランナーは単独でHQを守っているアイスへアプローチできないのですか?

その通りです。その場合、最低3つのアイスが中央サーバーを守っていないと、ランナーは《Slipstream》を使用できません。

《カクゴ/Kakugo》を通過したあと《Slipstream》を使用したランナーは、依然としてネットダメージを受けますか?

いいえ。《カクゴ/Kakugo》の能力は発動に失敗します(それがコーポのターンに行われたラン中のできごとでない限り)。一度《Slipstream》が解決しランナーの位置を変えると、そのランナーはもはや《カクゴ/Kakugo》を通過していません。

《Laamb》ラーンブ

f:id:fobby:20180508195256p:plain:right

プログラム:アイスブレイカー-フラクター • コスト:4 • 強度:2 • MU:2 • シェイパー:2

アイスとエンカウントした時、2f:id:fobby:20171229231623j:plainを払うことで、エンカウント終了までそれにバリアを得させてよい。この能力は1ターンに1度だけ使える。
2f:id:fobby:20171229231623j:plainバリアのサブルーチンを任意の数だけブレイクする。
3f:id:fobby:20171229231623j:plain:強度+6。

《Laamb》がエンカウント中のアイスにバリアを与えるためには、《Laamb》の強度がそのアイスと一致していなければいけませんか?

いいえ。ちょうど《ファム・ファタル/Femme Fatale》のアイス迂回と同様、《Laamb》の「エンカウント時」の能力はアイスの強度にかかわらず使用可能です。

《Laamb》でアイスにバリアを付与したあと、ランナーは《ペーパークリップ/Paperclip》をヒープからインストールできますか?

いいえ。そのアイスは、《ペーパークリップ/Paperclip》の能力の発動条件が満たされかける時点でバリアではありません。

《Gebrselassie》ゲブレセラシェ

f:id:fobby:20180508195629p:plain:right

ハードウェア:改良 • コスト:1 • シェイパー:4

f:id:fobby:20171229231445j:plain: インストール済みのAIでないアイスブレイカの上に《Gebrselassie》を搭載する。
ホストのアイスブレイカは各エンカウントでなく、各ターンの終了に際しその基本強度に戻る。

《Gebrselassie》は、正しくはホストのアイスブレイカーにどのように作用しますか?

《Gebrselassie》はエンカウント終了と共にアイスブレイカーが基本強度へとリセットされるという出来事を、ターン終了と共にリセットされることへと置換します。これは、基本ルールの適用される持続時間が指定されていない強度上昇や、エンカウント終了までと明示されている強度上昇(《Takobi》のような)を含みます。
常時的な強度修整の能力(《ナノテク/Na'Not'K》のような)や、通常とは異なる持続時間を指定するホストのアイスブレイカーの強度修整能力に対しては、《Gebrselassie》はいかなる効果も持ちません。

では《Gebrselassie》と《Dean Lister》のようなカードはどのように作用しますか?

《Gebrselassie》は《Dean Lister》との相互作用を持ちません。ランナーが《Gebrselassie》を搭載しているアイスブレイカーを《Dean Lister》の効果対象に選択した場合、《Dean Lister》の効果はランの終了まで維持され(必要に応じて再計算はされます)、そして他のあらゆる通常の強度上昇は《Gebrselassie》の効果が適用されます。
例:《Gebrselassie》は《ペーパークリップ/Paperclip》に搭載され、ランナーはグリップに5枚の状態でDean Listerを《ペーパークリップ/Paperclip》に使用した。ランナーは2f:id:fobby:20180504113642j:plainを《ハドリアンズ・ウォール/Hadrian's Wall》突破のために支払わなければならない。《ハドリアンズ・ウォール/Hadrian's Wall》とのエンカウント終了後、《ペーパークリップ/Paperclip》は強度8を残す。この内訳は、基本強度の1+《Dean Lister》の強度5(ランの終了まで)+自身の能力による強度2(エンカウント終了までではなく、代わりにターン終了までと修整ずみ)、である。ランの終了後、《ペーパークリップ/Paperclip》は強度3に戻る。この内訳は、基本強度の1+自身の能力による強度2、であり、《Dean Lister》の5は効果時間が切れて無効となる。

ランの終了後、《Gebrselassie》が他のアイスブレイカーの上に移動したら、そのホストであったアイスブレイカーの強度はどうなりますか?

以前のホストはただちに基本強度へと戻ります。

《Compile》コンパイル

f:id:fobby:20180508200528p:plain:right

イベント:ラン • コスト:2 • シェイパー:3

ランを行う。このラン中に最初にアイスにエンカウントした時、スタックかヒープからプログラムを1つ探し、全てのコストを無視してインストールする。ランの終了時、そのプログラムがまだインストールされている場合、それをスタックの一番下に加える。

《Compile》によってカードをサーチした(探した)あと、ランナーはスタックをシャッフルしなければいけませんか?

山札のカードを探すルールによれば、サーチが実行されたのち、残りの効果が開始される直前に、その山札はシャッフルされなければいけません。

《Logic Bomb》論理爆弾

f:id:fobby:20180508201029p:plain:right

リソース:仮想 • コスト:0 • Adam: 5

f:id:fobby:20180125163616p:plain:現在エンカウント中のアイスを迂回する。残りのクリックを全て失う。

ランナーは残りのf:id:fobby:20180504113645j:plainを所有していない場合に《Logic Bomb》を使用できますか?

はい。残りのf:id:fobby:20180504113645j:plainを失うことは効果の一部であり、コストの一部ではありません。

《Jackpot!》ジャックポット

f:id:fobby:20180508201218p:plain:right

リソース • コスト:0 • 中立:0
君のターン開始時、《Jackpot!》の上に1f:id:fobby:20171229231623j:plainを置いてよい。
計画書が得点エリアに加えられるたび、任意の数のクレジットを《Jackpot!》から受け取ってよい。そうした場合、《Jackpot!》をトラッシュする。

《評判/Notoriety》や《Director Haas》ハース取締役のような、盗むことを介さずにランナーの得点エリアに加えられるようなカードによって、《Jackpot!》は発動しますか?

はい。

《Jackpot!》は《Exchange of Information》で発動しますか?

いいえ。

《Jackpot!》と《Another Day, Another Paycheck》がともにアクティブである場合、どちらのカードが発動条件を先に満たしますか?

《Jackpot!》と《Another Day, Another Paycheck》の発動条件は同時に満たされます。そのためランナーは両者の能力の発動順序を選ぶことができます。

《Remote Enforcement》遠隔執行

f:id:fobby:20180508201530p:plain:right

計画書:保安・アドバンス要求:4・計画ポイント:2・HB

《Remote Enforcement》を得点した時、R&Dからアイスを1つ探し、それを遠隔サーバー1つを守るようにインストールし(インストールコストは払う)、そしてそのレゾコストを無視してそれをレゾしたら、R&Dをシャッフルしてよい。
訳注:「してよい/you may」がかかっているのは「R&Dのシャッフル」ではなく、「得点時」より先のテキストすべて。

《Remote Enforcement》は、計画書の放棄なしで《アーチャー/Archer》をレゾできますか。

いいえ。《Remote Enforcement》で《アーチャー/Archer》をインストールして計画書を放棄しなかった場合、それは非レゾ状態を維持します。

《Warden Fatuma》ファツマ所長

f:id:fobby:20180508202135p:plain:right

資財:人物 • コスト:1 • トラッシュ:5 • HB: 2

レゾ状態のバイオロイドの各アイスは、他の全てのサブルーチンの前に「f:id:fobby:20171230005511p:plain可能なら、ランナーはf:id:fobby:20171229231445j:plainを失う。」を得る。

《Warden Fatuma》がレゾされているあいだ、《ロキ/Loki》が他のバイオロイドからサブルーチンをコピーした場合、《ロキ/Loki》は「f:id:fobby:20171230005511p:plain可能なら、ランナーはf:id:fobby:20171229231445j:plainを失う。」のサブルーチンをいくつ持ちますか?

《ロキ/Loki》は2つのサブルーチンを持ちます。1つは《Warden Fatuma》からのもの、もう1つは他のバイオロイドのアイスからコピーされたものです。

《Viral Weaponization》細菌の兵器化

f:id:fobby:20180508205030p:plain:right

計画書:調査-保安 • アドバンス要求:4 • 計画ポイント:2 • ジンテキ

《Viral Weponization》を得点したターンの終了時、グリップのカード1枚につき1ネットダメージを与える。

コーポ《Genetics Pavilion》をレゾしている場合にそのコーポが《Viral Weaponization》を得点したら、《まだましな事態/I've Had Worse》のトラッシュによってランナーが引くカードは2枚ですか、3枚ですか?

ランナーは3枚すべてのカードを引きます。《Viral Weaponization》はコーポのディスカードフェイズ、ステップ3.4に発動し、それはまだコーポのターンの一部です。

《Mwanza City Grid》ムワンザシティ・グリッド

f:id:fobby:20180508205214p:plain:right

強化:領域 • コスト:0 • トラッシュ:5 • ジンテキ:1

HQかR&Dのルートにのみインストールする。
ランナーがこのサーバーのカード群にアクセスするたび、そのランナーは追加で3枚のカードにアクセスする。
アクセス後、アクセスされたカード1枚につき2f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。
これは、ランナーがこのラン中に《Mwanza City Grid》をトラッシュしても適用される。
領域は各サーバーに1つまで。

ランナーがアクセスしたカードのいずれかをトラッシュした場合、コーポは依然としてトラッシュされたカード1枚につき2f:id:fobby:20180504113642j:plainを得られますか?

はい。トラッシュされたカードは、もはやそのサーバーに無いにも関わらず、依然としてアクセスされたものです。

《Mwanza City Grid》へのアクセスを、それの能力で追加でアクセスするカードの1枚とカウントできますか?

いいえ。強化は中央サーバーのルートにインストールされており、中央サーバーの中にはありません。

中央サーバーのカードとしてアクセスされたカード同様、R&DかHQのルートにインストールされた各強化からコーポは2f:id:fobby:20180504113642j:plainを得られますか?

はい。《Mwanza City Grid》の第1の能力がそのサーバーそのものへの追加アクセスを供給するあいだ、第2の能力はそのアクセスフェイズ中にアクセスされたカードすべて、すなわち《Mwanza City Grid》そのものや、そのサーバーのルート内の他の強化をカウントします。

《Mwanza City Grid》の能力は《NASX》の発動条件を何度満たしますか?

一度です。《Mwanza City Grid》はアクセスをカウントし、そして適切な額のクレジットすべてを一度に、アクセスフェイズの完結後にコーポに供給します。

例えば《Metamorph》などで、《Mwanza City Grid》がアーカイブのルートにインストールされることになった場合は何が起こりますか?

ランナーはもともとアーカイブのカードすべてにアクセスしますから、追加のカードにアクセスする能力は何も付与しません。しかし、ランナーがアクセスしたアーカイブとそのルートにあるカード1枚につき、コーポは2f:id:fobby:20180504113642j:plainを得ます。

では《Mwanza City Grid》が遠隔サーバーにインストールされることになった場合はどうなりますか?

アーカイブ同様、ランナーはもともと遠隔サーバーにインストールされているカードすべてにアクセスします。
追加アクセスは起こりませんが、そのサーバーのアクセスされたカード1枚につきコーポは2f:id:fobby:20180504113642j:plainを得ます。

なるほど、でもコーポが《Gagarin Deep Space: Expanding the Horizon》でプレイしていたら?

《Gagarin》は《Mwanza City Grid》の機能を変えることはありません。ランナーは1f:id:fobby:20180504113642j:plainを遠隔サーバー内のアクセスしたいカード1枚につき払う必要があります。アクセスの終了後、ランナーが支払いによってアクセスしたカード1枚につきコーポは2f:id:fobby:20180504113642j:plainを得ます。

《Standard Procedure》標準の手続き

f:id:fobby:20180508202533p:plain:right

任務 • コスト:0 • NBN: 2
ランナーが直前のターンにランを成功させた場合のみプレイする。
カードタイプを指定して、グリップを公開する。指定したカードタイプを持つグリップのカード1つにつき2f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。

《Standard Procedure》のために、コーポはゲーム内に存在しないカードタイプを指定できますか?

いいえ、ですがコーポのカードタイプを指定することはできます。

《Masvingo》マズビンゴ

f:id:fobby:20180508202546p:plain:right

アイス:バリア • コスト:3 • 強度:3 • ウェイランド:2
《Masvingo》はアドバンス可能。
《Masvingo》のレゾ時、その上にアドバンストークンを1つ置く。
《Masvingo》はその上のアドバンストークン1つにつき「f:id:fobby:20180504113638p:plainランの終了。」を1つ得る。

《Hernando Cortez》が課す、《Masvingo》をレゾするための追加コストはどうなりますか?

《Masvingo》の上にどれだけアドバンストークンが載っているかに関係なく、《Hernando Cortez》はいかなる追加コストも課すことはありません。《Masvingo》の能力は、レゾされるまではアクティブではありません。

終わりに


いくつか補足(文責:筆者):

《フリーダム・クマーロ:クリプト・アナーキスト/Freedom Khumalo: Crypto-Anarchist》
  • コストが負の値である場合、プレイヤーが実際に支払うコストは一律で0になるというルールがあります。そのため、コストがマイナスになっているカードにアクセスしそれを《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》でトラッシュする場合、ランナーはコストとして0個のウィルスカウンターを取り除けばよい、ということになります。
    • ただし、そのカードのコストは依然として負の値であるため、《RNGキー/RNG Key》で数字あてをする際は、0でなく、正しい数字を宣言する必要があります。
  • コストがXであるカードはプレイされる時のみ変化し、そうでない時はコスト0のカードとして扱います。ですから、コストがXであるアクセス中のカードを、《フリーダム・クマーロ/Freedom Khumalo》は0個のウィルスカウンターを取り除くことでトラッシュできます。
《Contaminate》汚し
  • 《Hivemind》とその上のウィルスカウンターが存在する場合、他のウィルスのプログラムは「《Hivemind》の上のウィルスカウンターをそのプログラムが搭載しているものと見なす」の効果から逃れられないということでしょう。
《Slipstream》スリップストリーム
  • 《カクゴ/Kakugo》について、微妙に正確ではないものと思われます。
    • 《カクゴ/Kakugo》を通過したはしたが、そのネットダメージ能力の発動のタイミング到達より先に、ランのタイミング構成が「アイスへのアプローチ」の時点へと到達していることにより、《カクゴ/Kakugo》は発動できないと考えるべきでしょう。
《Gebrselassie》ゲブレセラシェ
  • 一度リグにインストールしたあと、f:id:fobby:20180504113645j:plain能力で他のカードの上に搭載されるという珍しい形のカードです。この能力はあるアイスブレイカーに一度搭載されたあともアクティブであるため、f:id:fobby:20180504113645j:plainを消費することでいつでも別のアイスブレイカーに搭載できます。
《Logic Bomb》論理爆弾
  • エンカウント時能力を解決したあと、アイスブレイカーを使用可能になるタイミングで使用可能です。なので、例えば《トールブース/Tollbooth》に3f:id:fobby:20180504113642j:plain払う効果を無視できません。
《Compile》コンパイル
  • ヒープからカードをインストールしたのならば、スタックをシャッフルしません。
《Jackpot!》ジャックポット
  • リファレンスガイドによれば「盗むとは、ランナーがアクセスした計画書を自分の得点エリアに加える行為です。」とあるので、計画書を盗むことでも発動できます。
《Mwanza City Grid》ムワンザシティ・グリッド
  • 2番めの質問の意図が分かりにくいのですが、「追加でアクセスする3枚のカード」のうちこの強化を「追加でアクセス」とカウントして逃げることはできないという意味であると思われます。
《Standard Procedure》標準の手続き
  • なぜこのような質問が出たかというと
    • 《Panchatantra》というプログラムが「セントリーでもコードゲートでもバリアでもないサブタイプをアイスに1つ付与する」という効果を持ち、それが「これまでこのゲームに登場していないサブタイプを付与可能」というルールであったことから(エルフでもラーメンでも)、《Standard Procedure》にもそのような効果が期待されたというのがひとつ。
    • コーポは余分なクレジットを得ると損をする場合があるので、クレジットを得ずにグリップだけ確認したいという場合に使用したいという需要があるのがもうひとつ。


とにかく《Gebrselassie》ゲブレセラシェが長かった…。

次のパックでキタラ・サイクルも一段落です。日本語版は先行発売なので、最後のパックの裁定が出るのは後回しになると思われますが、現在判明している限り最後のパックのカードは分かりやすいものばかりなので、まあだいじょうぶだと思われます。

質問箱

Fobbyの質問箱です | Peing -質問箱-
アンドロイド:ネットランナーのルールについてご相談なさりたいことがあればお気軽にお願いします。また、このブログのエラーなどお気づきの際はお教えいただけるとたいへん助かります。


読み方

  • このブログは、Fantasy Flight Games社および株式会社アークライトと一切関係がありません。筆者(Fobby @RemoveNDiscard)がすべての文責を負います。
  • カード画像はすべて、以下の考えのもと引用したものです。
    • 『アンドロイド:ネットランナー』のプレイには、FAQおよび非公式FAQと呼ばれるサポートが欠かせませんが、いずれのサポートも日本語で行われる様子がありません。このため、英語環境でプレイしている人間による草の根の周知活動が必要です。
    • ですが悪いことに、カードの和名が非購入者に公開されていないという問題があります。これが次のような障壁を生みます。
      • 例:筆者は《Scavenge》のルール説明を行うが、日本語環境プレイヤーには《Scavenge》と言われても何のことかわからない。《Scavenge》の日本語名は公式に公開されていないので、筆者としてもこのカードを何と呼べば日本語環境プレイヤーに通じるのかわからない。
    • こういった齟齬を埋める唯一の解決策は、カードを引用画像で紹介することです。これによって言語に依存せずカードを特定して解説可能です。
    • 日本語環境プレイヤーが「購入したゲームを正しいルールで遊ぶ」というあるべき権利を行使できるようにとの、いわば公益を目的としているため、カード画像の引用は適正と考えます。
  • このエントリ中の引用タグ内の日本語カードテキストはすべて拙訳であり、株式会社アークライトとは一切関係がありません。ただし、書式のみ、その製品を参考にしています。
  • このエントリ中の《》内は、公式カード名です。公式に和名のあるものは《確実なギャンブル/Sure Gamble》と併記します。
    • 和名がわからないものは、拙訳したものをカッコ外に書きます。
      • 例:《Sure Gamble》勝ち確のバクチ

アンドロイド:ネットランナー『創造と支配/Creation and Control』特集-後編-エラッタ-カードごとのルール説明と補足

ネットランナー大拡張『創造と支配/Creation and Control』特集、後編です。前編はこちら。
removeanddiscard.hatenablog.com


お願い

もし日本語版『創造と支配』を購入されたかたで、このエントリで紹介したカードの日本語名をTwitter(@RemoveNDiscard)もしくは質問箱などで教えてくださる方がいらっしゃったら、ぜひお願いします…。

裁定(各カードのルール説明)

《Awakening Center》覚醒センター:ルーリング

f:id:fobby:20180504093848p:plain:right

強化
《Awakening Center》はバイオロイドのアイスのホストとなることができる(各アイスは裏向きに、すべてのインストールコストを無視してインストールされる)。
ランナーがこのサーバーを守っているアイスすべてを通過するたび、《Awakening Center》の上のアイス1つを、レゾコストを7f:id:fobby:20171229231623j:plain下げてレゾすることで、ランナーをそれにエンカウントさせてよい。ランの完結後、そのアイスをトラッシュする。

FFG公式FAQ
  • 《Awakening Center》の上に搭載されているアイスは、他のカードの効果によりレゾ可能です。しかし《Awakening Center》によってレゾされていない限り、アイスはエンカウントされることがありません。
  • 1度のランにつきエンカウントされる《Awakening Center》の上のアイスは1つのみです。
  • 《Awakening Center》の上のアイスはすべてサーバーの中にあり、サーバーを守っているアイスとはカウントされません。
補足(文責:筆者)

そのサーバーを守っているアイスがない時も、これの能力は発動可。

  • 他のカードのホストとなれるコーポのカードは珍しく、またこのカードの能力も独特なので、補足します。
    • コーポはレゾ状態の《Awakening Center》の上にバイオロイドのアイスをインストールできます。
      • インストールを行うには、f:id:fobby:20180504113645j:plainを消費してのインストールアクション、もしくは何らかの効果を介します。これはサーバーを守っているアイスではないので、何枚インストールしてもインストールコストは要求されません。
  • 「ランナーがこのサーバーを守っているアイスをすべて通過した時」の発動条件は、そのサーバーを守っているアイスがない場合にも満たされます。
    • 詳しくはリファレンスガイドのランのタイミング構成をご覧ください。
  • 「ランナーがこのサーバーのアイスをすべて通過した時」、すなわちランのタイミング構成[4]に到達したとき、コーポは、これの上に予め搭載しておいたアイス1つを「コストを7f:id:fobby:20180504113642j:plain下げてレゾすることで」ランナーに強制エンカウントさせます。
    • 「Xすることで、Yしてよい/You may do X to Y」の書式が使われています。このタイミングでレゾすることはエンカウントさせるためのコスト扱いなので、公式FAQにあるように、このタイミングに到達する前にすでにそのアイスがレゾされていたのであれば(《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》の効果などで)、このカードによるエンカウントもトラッシュも発生しません。これは、このさきずっとです。
      • そのアイスはその先もなにもしません。コーポの手でアイスをトラッシュしたければ、その《Awakening Center》のあるサーバー内かルートに何かインストールすることでインストールアクションを起こし、そのアクションで《Awakening Center》の上のアイスをトラッシュするしかありません。
        • ただしそのサーバーを守っているアイスをインストールすることでは、《Awakening Center》の上のアイスをトラッシュすることができません。
  • 発生するのはアプローチでなくエンカウントなので、ランナーは《Awakening Center》のアイスからジャックアウトして逃げることができません。ただし、エンカウントしてからのジャックアウトを可能にするようなカード効果を使用した場合を除きます。
  • ランナーが《Awakening Center》にアクセスした場合、その上のアイスにエンカウントすることはありません(アクセスはエンカウントではありません)。ランナーがトラッシュコストを支払い《Awakening Center》をトラッシュしたら、その上に搭載されていたアイスすべてもトラッシュされます(搭載されていたアイスのトラッシュは妨害できません)。

《ゴミあさり/Scavenge》:ルーリング

f:id:fobby:20180503143723p:plain:right

イベント
このカードをプレイするための追加コストとして、インストール状態のプログラムを1つトラッシュする。
グリップかヒープからプログラムを1つ、トラッシュされたプログラムのコストぶんだけインストールコストを下げてインストールする。

FFG公式FAQ
  • インストールアクションの一環として、ランナーはインストール状態のプログラムをトラッシュできます。
  • ランナーは追加コストとしてプログラムをトラッシュでき、その後、同一のプログラムを再インストール可能です。
補足(文責:筆者)

インストールアクションが発生する。その他、追加コストとしてトラッシュしたプログラムを、もう一度インストールすることができる。

  • インストールアクションについて。通常のアクションフェイズ中にf:id:fobby:20171229231445j:plainを消費して発生させるインストールアクションのほかにも、《ゴミあさり/Scavenge》のように、効果がインストールアクションをもたらすことがあります。アクションによるものであれ効果によるものであれ、プログラムのインストールアクションが発生したならば、ランナーは新たなプログラムをインストールする前に、既にインストール済みのプログラムを望む数だけトラッシュする機会を得ます(たとえメモリー制限を超えていない場合であっても)。
  • プログラムを一度トラッシュし、それを再びインストールすることで何が起こるかは、前編をご覧ください。
  • このカードにはエラッタがあります。後述します。

《お決まりのヤツ/Same Old Thing》:ルーリング

f:id:fobby:20180503132550p:plain:right

リソース
f:id:fobby:20171229231445j:plain, f:id:fobby:20171229231445j:plain, f:id:fobby:20180125163616p:plain: ヒープからイベントを1つプレイする(プレイコストは払う)

FFG公式FAQ
  • ランナーは《お決まりのヤツ/Same Old Thing》を先行/priorityのイベントに使えません。
補足(文責:筆者)
  • イベントに追加コストが設定されているなら、それも払う必要があります(ダブルのためのf:id:fobby:20180504113645j:plainなど)。

《Director Haas》ハース取締役:ルーリング

f:id:fobby:20180504103558p:plain:right

資財:幹部
各ターン、君は追加で消費するf:id:fobby:20171229231445j:plainを1つ所有する。
《Director Haas》がアクセスされている間にトラッシュされた場合、彼女を2点の計画ポイントを持つ計画書としてランナーの得点エリアに加える。

補足(文責:筆者)

インストール済みであるなら、裏向きでトラッシュされてもランナーに2点をもたらす

  • コーポのインストール可能なカードの能力は、原則としてレゾ状態である間のみアクティブです。
    • 例えば《アーキテクト/Architect》は「このアイスはインストールされている間、トラッシュされない。」と書かれていますが、このテキストもまたレゾされている間のみアクティブです。ですから、インストール状態であってもレゾされていない《アーキテクト/Architect》はトラッシュ可能です。
  • しかし、《Director Haas》はインストールされてはいるが非レゾ状態であるときにアクセスされトラッシュされても、2点の計画書に変換されます。
    • この裁定は、コーポのカードの能力の中でも「アクセス時」の能力は例外で、そのカードがレゾされていなくても発動する(例:《罠!/Snare!》)というルールが根拠になっています。
    • 《Director Haas》が、「これがアクセスされている間」にトラッシュされることもまた、非レゾ状態でも発動する能力と見なすというわけです。
  • f:id:fobby:20171229231445j:plainが増える能力は、ランナーの得点エリア、コーポの得点エリア、どちらに《Director Haas》がいても非アクティブです。
    • 「このカードを計画書として得点エリアに加える」という効果は、カードを計画書に変換/conversionしています。変換されたカードは、それ以前の情報はカード名を除き全て失い、新たに指定された要素のみを得ます。
      • つまり、アクセス中にトラッシュされたこのカードは、以降「カード名: Director Haas • カードタイプ: 計画書 • 計画ポイント: 2点」という情報しか持たないのです。
    • なお、ランナーの得点エリアにある間、計画書の能力は原則として非アクティブです。
  • ルーリングではないのですが、《アーキテクト/Architect》に彼女を守らせることで、《Director Haas》を計画書に変換されることを防げるかもしれません。《アーキテクト/Architect》のサブルーチンをランナーに解決させれば、コーポはカードをインストールする機会を得ます。そこでそのカードを《Director Haas》のあるサーバー内にインストールすることで《Director Haas》はトラッシュできます。アーカイブにある《Director Haas》はもはやトラッシュできないので、ランナーは彼女を計画書に変換することができなくなります。
  • このカードにはエラッタがあります。後述します。

《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》:ルーリング-質問箱

f:id:fobby:20180504105809p:plain:right

任務:条件
バイオロイドのアイスを1つ、すべてのコストを無視してレゾし、そしてバイオロイド効率調査を「ホストのアイスが1度のエンカウントでそのサブルーチンすべてをブレイクされた場合、バイオロイド効率調査をトラッシュし、ホストのアイスをデレゾする。」のテキストを持つ、そのアイスの上に搭載されている条件カウンターとしてインストールする。

補足(文責:筆者)

ホストのカードが裏向きになっても、それに搭載されている物件への影響はない。

  • 質問箱で頂いた《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》への質問およびそれへの回答より。
    • 《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》を搭載しているバイオロイドのアイスがデレゾされた場合、そのアイスは《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》を搭載したままとなります。再びそのアイスがレゾされたとしても両者の搭載関係は変化しません。よってそのアイスは不利な状況を維持し続けます。
    • 条件カウンターに変換された《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》を取り除く方法は現在のところありません。どうしても嫌ならホストのアイスをトラッシュするしかないでしょう。そうした場合、《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》は再びカードに戻り、コーポのアーカイブに加わります。
    • なお、カードを搭載できないアイスや、他のアイスに搭載されているカードを自分の上へと動かすアイスはありますが、いずれのアイスも条件カウンターには干渉できません。条件カウンターとなった《バイオロイド効率調査/Bioroid Efficiency Reserch》はトークンであり、カードではなくなっています。

テュールの手/Tyr's Hand》:ルーリング-質問箱

f:id:fobby:20180504111135p:plain:right

強化:敵対
ランナーがこのサーバーを守っているバイオロイドのアイスのサブルーチン1つをブレイクしようとした場合、テュールの手をレゾしてよい。
f:id:fobby:20180125163616p:plain:このサーバーを守っているバイオロイドのサブルーチン1つがブレイクされることから妨害する。

補足(文責:筆者)

1回だけ妨害できるが、それだけ。

Omni-Drive》オムニドライブ

f:id:fobby:20180504112647p:plain:right

ハードウェア:装具
Omni-Drive》は1f:id:fobby:20180504113151p:plain以下のプログラム1つのホストとなることができる。搭載されているプログラムのメモリーコストは君のメモリー上限に数えない。

1f:id:fobby:20180504113153p:plain
このクレジットは搭載されているプログラムを使用するための支払いに使う。

補足(文責:筆者)

この再生クレジットはプログラムの能力を使うことに対してのみ使用可能。

  • 基本セット第2版《サイバーフィーダー/Cyberfeeder》のおさらいです。
    • Omni-Drive》は、その上に搭載されているプログラムが持つ条件節能力や消費型能力を使用するためのコストを肩代わりできます。
      • 下記に留まりませんが、使用可能な例です。
        • 《オーロラ/Aurora》の強度をその消費型能力で上げるためのコスト支払い。
        • モーニングスター/Morning Star》の消費型能力でバリアのサブルーチンをブレイクするためのコスト支払い。
        • ダーウィン/Darwin》に条件節能力でウィルスカウンターを載せるためのコスト支払い。
        • 《Atman》のインストール時、その強度を設定する条件節能力へのコスト支払い。
        • ファム・ファタル/Femme Fatale》で選んだアイスを迂回する条件節能力へのコスト支払い。
    • プログラムをインストールすることは、プログラムを使用することではありません。インストールコストの支払いに《Omni-Drive》は使えません。
  • 搭載関係は後から変更できません。既にリグにインストールされているプログラムを、後からインストールされた《Omni-Drive》の上に搭載することはできません。一度そのプログラムをトラッシュするなど工夫が必要です。
  • 《ゴミあさり/Scavenge》で説明したとおり、プログラムのインストールアクションを起こせば、《Omni-Drive》の上のプログラムもトラッシュできます。

エラッタ

《Director Haas》ハース取締役:エラッタ

f:id:fobby:20180504103558p:plain:right

資財:幹部
各ターン、君は追加で消費するf:id:fobby:20171229231445j:plainを1つ所有する。
《Director Haas》がアクセスされている間にトラッシュされた場合、彼女を2点の計画ポイントを持つ計画書としてランナーの得点エリアに加える。

エラッタ適用後

資財:幹部
君のターン中、君は追加で消費するf:id:fobby:20171229231445j:plainを1つ所有する。
《Director Haas》がアクセスされている間にトラッシュされた場合、彼女を2点の計画ポイントを持つ計画書としてランナーの得点エリアに加える。

説明
  • 「各ターン」というワードは、コーポのターンとランナーのターンの両方それぞれを指します。なのでエラッタ前の記述では、ランナーのターン中にコーポがf:id:fobby:20180504113645j:plainを得てしまうことになります。

《ゴミあさり/Scavenge》スカベンジ:エラッタ

f:id:fobby:20180503143723p:plain:right

イベント
このカードをプレイするための追加コストとして、インストール状態のプログラムを1つトラッシュする。
グリップかヒープからプログラムを1つ、トラッシュされたプログラムのコストぶんだけインストールコストを下げてインストールする。

エラッタ適用後

イベント
プログラムを1つトラッシュする。
そうした場合、グリップかヒープからプログラムを1つ、トラッシュされたプログラムのコストぶんだけインストールコストを下げてインストールする。

説明

前編で触れたように、《ゴミあさり/Scavenge》を用いることで、《テストラン/Test Run》でサーチしたプログラムをスタックに戻さずともよくなったり、《ファム・ファタル/Femme Fatale》で迂回対象のアイスを選び直したりできます。

しかし、ネットランナーには、ユーザーからあまり好まれていないルールがあります。いわゆる空撃ちの禁止です。もう少し詳しくリファレンスガイドから引用すると、こうなります。

(アクションや能力の)発動
プレイヤーがアクションや能力を発動できるのは、その効果がゲームの状況を変える可能性がある場合のみです。この可能性は、プレイやインストールやレゾのコストの支払いや、以降の能力の発動による結果を勘案しません。
例:アーカイブにカードが無い場合、コーポは《保管済みメモリ》をプレイできない。

このルールの例は、次のことをも示しているのではないかとユーザーから声があがりました。「ヒープやグリップにプログラムがない場合、ランナーは《ゴミあさり/Scavenge》をプレイできない。」

やがて開発陣から、この指摘を是とするとの声明が出ました。追加コストを払うことは能力ではありませんから、《ゴミあさり/Scavenge》の追加コストを払う前に、すでにグリップかヒープにプログラムがなければ、《ゴミあさり/Scavenge》の能力は発動できないというのです。これにより、《テストラン/Test Run》や《ファム・ファタル/Femme Fatale》とのコンボが非常にやりづらくなりました。

問題をさらにややこしくしたのが、「グリップにプログラムがあるならヒープが空でも《ゴミあさり/Scavenge》を使えて、そして追加コストとしてトラッシュしたプログラムをインストールできる」という裁定です。グリップは秘匿領域であり、アンドロイド:ネットランナーでは、意図的に手札を相手に見せる行為は禁じられています。そのためジャッジを呼んで、グリップにプログラムがあることを証明してもらえば、《ゴミあさり/Scavenge》を今まで通りコンボパーツとして使用できるというのです。

この裁定は多くの非難を浴び、「ゲーム状況が変化する可能性のないことはできない」という、あいまいな基準と厳しい強制力を併せ持つルールへのユーザーからの不信感が高まっていきました。

その騒動から1年ほどして、ようやくエラッタが発表されました。先述のように《ゴミあさり/Scavenge》の能力は「プログラムを1つトラッシュする。」となり、ヒープやグリップの状態をチェックすることはなくなりました。そうしてから今まで通りに、さっきトラッシュしたプログラムを再インストールできるようになったのです。

これにより《ゴミあさり/Scavenge》は復権、2017世界チャンプデッキに採用されるほどのカードとして力を取り戻しました。しかし、「ゲーム状況が変化する可能性のないことはできない」という、あいまいな基準と厳しい強制力を併せ持つルールへのユーザーからの不信感は依然として変わらないようです。

ルール補足(文責:筆者)
  • 「そうした場合/if you do」の前に書かれている指示は、コストではありません。にも関わらずこの指示を《犠牲用装置/Sacrificial Construct》などで妨害した場合、残りの効果は解決されなくなります。

まとめ

アイスがレゾされてからも自己複製コードを使えることと、《ゴミあさり/Scavenge》でトラッシュしたカードをまたインストールできるということ、そして《Director Haas》がレゾされていなくてもトラッシュされたら計画書に変換されることあたりはネットで調べないとわからない、という感じですが、あとは大丈夫だと思います。

エラッタについては、どちらもゲームのルールが変わるわけではないので、あまり気にしなくてもいいでしょう。ただ「ゲーム状況が変化する可能性のない能力やアクションの禁止」というネットランナーの厳しいルールは覚えておいてください。常につきまとうので。

質問箱

Fobbyの質問箱です | Peing -質問箱-
アンドロイド:ネットランナーのルールについてご相談なさりたいことがあればお気軽にお願いします。また、このブログのエラーなどお気づきの際はお教えいただけるとたいへん助かります。


読み方

  • このブログは、Fantasy Flight Games社および株式会社アークライトと一切関係がありません。筆者(Fobby @RemoveNDiscard)がすべての文責を負います。
  • カード画像はすべて、以下の考えのもと引用したものです。
    • 『アンドロイド:ネットランナー』のプレイには、FAQおよび非公式FAQと呼ばれるサポートが欠かせませんが、いずれのサポートも日本語で行われる様子がありません。このため、英語環境でプレイしている人間による草の根の周知活動が必要です。
    • ですが悪いことに、カードの和名が非購入者に公開されていないという問題があります。これが次のような障壁を生みます。
      • 例:筆者は《Scavenge》のルール説明を行うが、日本語環境プレイヤーには《Scavenge》と言われても何のことかわからない。《Scavenge》の日本語名は公式に公開されていないので、筆者としてもこのカードを何と呼べば日本語環境プレイヤーに通じるのかわからない。
    • こういった齟齬を埋める唯一の解決策は、カードを引用画像で紹介することです。これによって言語に依存せずカードを特定して解説可能です。
    • 日本語環境プレイヤーが「購入したゲームを正しいルールで遊ぶ」というあるべき権利を行使できるようにとの、いわば公益を目的としているため、カード画像の引用は適正と考えます。
  • このエントリ中の引用タグ内の日本語カードテキストはすべて拙訳であり、株式会社アークライトとは一切関係がありません。ただし、書式のみ、その製品を参考にしています。
  • このエントリ中の《》内は、公式カード名です。公式に和名のあるものは《確実なギャンブル/Sure Gamble》と併記します。
    • 和名がわからないものは、拙訳したものをカッコ外に書きます。
      • 例:《Sure Gamble》勝ち確のバクチ

アンドロイド:ネットランナー『創造と支配/Creation and Control』特集-前編-使用率の高いカードやコンボ

記事にするのがだいぶ遅れましたが、ネットランナー大拡張『創造と支配/Creation and Control』の日本語版が発売となりました。最初の大拡張でありながら、未だに高い使用率を誇る強力なカードが多数収録されています。

このブログは主にルーリングについて解説していこうと考えているのですが、今回は趣向を変えて、この拡張のうちから特に使用率の高く、強力なカードを紹介していきたいと思います。

ただし、筆者は『創造と支配』を購入できておりません。なぜかといえばわたしは英語版「Creation and Control」を2箱所有しているのです。3箱目はカンベンしてください…。このためカードの和名がわかりません。不便が生じることを先に謝っておきます。ごめんなさい。

なお、ネットランナーの拡張に関しては小拡張、大拡張、キャンペーン拡張いずれも、1つ購入すればデッキ上限枚数ぶんのカードが手に入ります。

追記

後編をアップしました。こちらはカードの裁定やエラッタが中心です。
removeanddiscard.hatenablog.com

お願い

もし日本語版『創造と支配』を購入されたかたで、このエントリで紹介したカードの日本語名をTwitter(@RemoveNDiscard)もしくは質問箱などで教えてくださる方がいらっしゃったら、ぜひお願いします…。

現在に至るも使用率の高いカード:コーポ編-第1位

《Cerebral Imaging》セレブラル・イメージング

f:id:fobby:20180503104302p:plain:right

ID: 部署
君の手札上限は、君のクレジットプール内のクレジットの額に等しい。

HQに堅牢さと豊富な選択肢を

通称CI。2017年世界大会で高い使用率を誇り、チャンプも採用したID!…と書くと強そうに感じますが、リードデザイナーが述べたように、このIDとの高いシナジーを持ったカードが、世界大会直前になってたくさん(英語で)印刷されたという経緯から考えると、今の日本語環境ではそこまで強いカードと言えないかもしれません。

それでも、HQのカードのやりくりがとても楽しいIDであることには間違いありません。

《Cerebral Imaging》とのシナジーを持ったカード

《グリーンレベル・クリアランス/Green Level Clearance》

f:id:fobby:20180503104847p:plain:w207:right

任務:取引
3f:id:fobby:20171229231623j:plainを得てカードを1枚引く。

キャントリップ

基本セット第2版に収録されたカード。

クレジット獲得とドローの両方を行うことで、《Cerebral Imaging》手札と手札上限の両方を増やすことができます。

通常のコーポは、必ずしもドロー効果が有利に働くとは限りませんが、《Cerebral Imaging》には関係ありません。HQをどんどん拡充して、守備を固めつつ、他のIDでは実現不可能なコンボを達成しましょう!

《ラシーダ・ジャヒーム/Rashida Jaheem》

f:id:fobby:20180503104817p:plain:right

資財:人物
君のターン開始時、ラシーダ・ジャヒームをトラッシュすることで、3f:id:fobby:20171229231623j:plainを得てカードを3枚引いてよい。

ポストVLCとなるか

間もなく日本語版が発売されるキタラ・サイクルに収録されるカード。

《Cerebral Imaging》が環境を支配した結果、《Cerebral Imaging》を強力にサポートしていた任務が禁止カードとなりましたが、この《ラシーダ・ジャヒーム/Rashida Jaheem》はその任務の代わりとなりうるカードです。1ターンのあいだ彼女をランナーから守り切ることができれば、《Cerebral Imaging》は一気にパワーアップします。

現在に至るも使用率の高いカード:コーポ編-第2位

《Efficiency Committee》能率委員会

f:id:fobby:20180503110715p:plain:right

計画書:構想
《Efficiency Committee》を得点した時、その上に計画カウンターを3つ置く。
f:id:fobby:20171229231445j:plain, 搭載されている計画カウンター1つ: f:id:fobby:20171229231445j:plainf:id:fobby:20171229231445j:plain得る。このターンの残りの間、君はカードをアドバンスできない。

エクストラ・クリック

クリックを3つまで得られます。ただしこの能力を使用したターンは、以降アクションとしてのアドバンスができなくなります。

しかしその制約があってなお、コーポがクリックを増やせる意味は大きく、幅広い使いみちがあります。

《Efficiency Committee》とのシナジーを持ったカード

《Shipment from Tennin》テンニンからの出荷

f:id:fobby:20180503112752p:plain:w207:right

任務
直前のターンにランナーがランを成功させていない場合のみプレイする。
カード1枚の上にアドバンストークンを2つ置く。

シンプルに強いファストアドバンス

レッドサンド・サイクル収録。

「アドバンスできない」という制限は、アクションとしてのアドバンスを禁止するに留まります。この任務のような、何らかの能力や効果が、あるカードの上にアドバンストークンを置くことまでは禁止していません。

そのため以下のような手順で、アドバンス要求5の計画書を1ターンで得点することもできます。

  • 1クリック目、《優先請求/Priority Requisition》のような5/3の計画書をインストールする。残り2クリック。
  • 2クリック目、その計画書をアドバンスする。残り1クリック。
  • 3クリック目、《Efficiency Committee》の計画カウンターを1つ消費する。残り2クリック。このターンの残りの間、もはやアドバンスできない。
  • 4クリック目、《Efficiency Committee》の計画カウンターを1つ消費する。残り3クリック。
  • 5クリック目、《Shipment from Tennin》をプレイし、計画書に3つ目のアドバンストークンを置く。残り2クリック。
  • 6クリック目、《保管済みメモリ/Archived Memories》でさっきの《Shipment from Tennin》をHQに戻す。残り1クリック。
  • 7クリック目、《Shipment from Tennin》を再び使い、計画書に5つ目のアドバンストークンを置く。それを得点する。

現在に至るも使用率の高いカード:コーポ編-第3位

《Cerebral Overwriter》セレブラル・オーバーライター

f:id:fobby:20180503120239p:plain:right

資財:待ち伏せ
セレブラル・オーバーライターはアドバンス可能。
ランナーがセレブラル・オーバーライターにアクセスした時、君が3f:id:fobby:20171229231623j:plainを支払った場合、セレブラル・オーバーライターの上のアドバンストークン1つにつき1ブレインダメージを与える。

計画書に変換できる待ち伏せが強い昨今、今後の環境で伸びる可能性も?

『創造と支配』のコーポのカード使用率については、この3位からは大きく使用率が下がります。

それでも2点以上のブレインダメージを一度に与えられるカードは珍しいので、テンポロスやフラットライン狙いで使っていきましょう。

《Cerebral Overwriter》セレブラル・オーバーライターとのシナジーを持ったカード

《光の錯覚/Trick of Light》

f:id:fobby:20180503121600p:plain:w207:right

任務
カード1枚からアドバンストークン2つまでを、アドバンス可能なインストール状態のカード1枚に移動する。

騙せなかったとしても問題なし

基本セット第2版に収録。

ブレインダメージによる手札上限の低下は、デッキ構築時点で対策していないと挽回が難しいので、仮にランナーが《Cerebral Overwriter》を読み切っていても、アドバンス済みのそれをトラッシュするのは難しいと言えます。

放置されている《Cerebral Overwriter》を《光の錯覚/Trick of Light》で利用して、1クリックでアドバンストークンを2つ置く「ファスト・アドバンス」を遂行しましょう。ただ、《人造労働者/Biotic Labor》も《Shipment from Tennin》もある環境で、HBがわざわざこれを使うかというと厳しいか…。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第1位

《デイリーキャスト/Daily Casts》

f:id:fobby:20180503122343p:plain:right

デイリーキャストのインストール時、バンクから8f:id:fobby:20171229231623j:plainをその上に置く。デイリーキャストの上にクレジットが残っていない時、それをトラッシュする。
君のターンの開始時、デイリーキャストから2f:id:fobby:20171229231623j:plainを受け取る。

とりあえずで3積みできるクレジットソース

ここからはランナー編。『創造と支配』はランナーにとって強力なカードが多い拡張です。

《デイリーキャスト/Daily Casts》は特に汎用性が高いと言えます。それが証拠に、世界チャンプデッキを見てみましょう。

  • 2015世界チャンプ・ランナーデッキ
    • 《デイリーキャスト/Daily Casts》は3枚入り
  • 2016世界チャンプ・ランナーデッキ
    • 《デイリーキャスト/Daily Casts》は3枚入り
  • 2017世界チャンプ・ランナーデッキ
    • 《デイリーキャスト/Daily Casts》は3枚入り


クレジットを得るカードの考え方として、クリック換算でどれだけ得をするか、というものがあります。カードをドローし、それをプレイ/インストールという手順を踏むわけですから、2f:id:fobby:20171229231445j:plainを消費してカードからXf:id:fobby:20171229231623j:plainを得ると考えられます。消費型能力のように経済カードを書き表すと、
「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:Xf:id:fobby:20171229231623j:plain」。
ですから、多くのイベントや《デイリーキャスト/Daily Casts》のように、追加でクリックを消費しない経済カードを評価するためには、単純にXの値がどれだけ大きいかがカギとなります。

もっとも人気の高いランナーの経済カードである《確実なギャンブル/Sure Gamble》は、実質的に「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:4f:id:fobby:20171229231623j:plain」であり、元手が必要であることを除けば《カモ/Easy Mark》の「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:3f:id:fobby:20171229231623j:plain」より優れていると考えられるわけです(元手を無視するのはいかがなものかと思われるかもしれませんが、《確実なギャンブル/Sure Gamble》すらプレイできないような、所有クレジットが5f:id:fobby:20171229231623j:plain未満の状態でいると、特別なことをするデッキでなければだいたいそのまま負けなので…)。これを踏まえ《デイリーキャスト/Daily Casts》に話を戻すと、このリソースは「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:5f:id:fobby:20171229231623j:plain」という優れた効果を持ちます。

もちろん短所もあります。遅いことです。

  • インストールしたターンではただ3f:id:fobby:20171229231623j:plainを支払わされただけで、ランナーには何の利益もありません。
  • 1ターン経過でなお、1f:id:fobby:20171229231623j:plainの赤字です。
  • 2ターン経過で1f:id:fobby:20171229231623j:plainの黒字に見えて、「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:1f:id:fobby:20171229231623j:plain」と、クリック換算ではやっぱり赤字。
  • 3ターン経過での収支は「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:3f:id:fobby:20171229231623j:plain」で、コスト3でありながら《カモ/Easy Mark》と同等というありさま。
  • 4ターンが経過してようやく「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:5f:id:fobby:20171229231623j:plain」の効果を得られます。

《デイリーキャスト/Daily Casts》はリソースであるため、4ターン経過前にタグを受け、トラッシュされる可能性もあります。

単純に強くなく、もちろん弱くもなく、バランスよくできてますね、こうしてみると。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第2位

《身内の恥/Dirty Laundry

f:id:fobby:20180503131631p:plain:right

イベント:ラン
ランを行う。ランの完了後、それが成功していた場合5f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。

トラッシュコストの回収に便利

さきほど説明したクレジット効率で考えるとこのカードは「2f:id:fobby:20171229231445j:plain:3f:id:fobby:20171229231623j:plain」ですが、これに「ランを行う」というもう一つのアクションを加えることで、元手は2クレジットでありながら、《確実なギャンブル/Sure Gamble》に匹敵する4アクションぶんの効率を得られるイベントです。

そして欠点もあります。《確実なギャンブル/Sure Gamble》と違って確実ではないことです。ランが失敗すれば、ただ2f:id:fobby:20171229231623j:plainを支払って終わりです。

ですからチャンスとして考えられるのは、アイスや強化に守られていない遠隔サーバーのカードをトラッシュするときや、コーポにクレジットがなく危険なカードをレゾされるおそれが少ないとき、あるいは守りの薄いアーカイブ内の裏向きのカードを調べたい時など…。つまり他の経済カードと比べ、ドローしてすぐプレイするという使い方は難しいカードと言っていいでしょう。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第3位

《お決まりのヤツ/Same Old Thing》

f:id:fobby:20180503132550p:plain:right

リソース
f:id:fobby:20171229231445j:plain, f:id:fobby:20171229231445j:plain, f:id:fobby:20180125163616p:plain: ヒープからイベントを1つプレイする(プレイコストは払う)

確実なギャンブルを再利用すべきかどうか

ヒープからイベントを再利用できます。リソースなので、とりあえずインストールしておくことで手札を圧迫せず、またヒープという、グリップよりはるかに広い領域からカードを持ってこられるのも便利です。

f:id:fobby:20171229231445j:plainf:id:fobby:20171229231445j:plainと、コストが重いことにはご注意。「プレイコストは払う」という記述からは読み取りづらいですが、これは追加コストも払うという意味との裁定なので、ダブルのイベントをプレイするのであればf:id:fobby:20171229231445j:plainf:id:fobby:20171229231445j:plainf:id:fobby:20171229231445j:plain消費する必要があります。

《お決まりのヤツ/Same Old Thing》自体に消費するクリックを考えると、

  1. 《お決まりのヤツ/Same Old Thing》をドロー
  2. 《お決まりのヤツ/Same Old Thing》をインストール
  3. 《お決まりのヤツ/Same Old Thing》の発動コストとしてf:id:fobby:20171229231445j:plainf:id:fobby:20171229231445j:plainを消費

通常のイベントであれば合計4クリック消費なので、ヒープから《確実なギャンブル/Sure Gamble》をプレイするためにこれを使ってしまうと「4f:id:fobby:20171229231445j:plain:4f:id:fobby:20171229231623j:plain」となり、通常のアクションである「1f:id:fobby:20171229231445j:plain:1f:id:fobby:20171229231623j:plain」と最終的には何ら変わらない効率になります。とはいえ、今すぐ2クリック消費して4f:id:fobby:20171229231623j:plain増やせれば状況が変わるという場面も多々あるでしょうし、一概に無意味とは言えませんが。


《造物主の眼/Maker's Eye》や《緊急シャットダウン/Emergency Shutdown》、《内部犯行/Inside Job》、《偽起動指令/Forged Activation Orders》《Levy AR Lab Access》あたりがヒープからプレイするイベントの候補でしょうか。《Levy AR Lab Access》はプレイするとゲームから取り除かれてしまうのですが、グリップを圧迫するのでディスカードしてから《お決まりのヤツ/Same Old Thing》でプレイするのも手なのです。

レッドサンド・サイクルの《火星は火星人の手に/Mars for Martians》も使いたかったところですが、先行のイベントは《お決まりのヤツ/Same Old Thing》ではプレイできないという裁定です。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第4位

《Levy AR Lab Access》レヴィ拡張現実研へのアクセス

f:id:fobby:20180503134616p:plain:right

イベント
グリップとヒープをスタックに加えてシャッフルする。カードを5枚引く。《Levy AR Lab Access》をトラッシュする代わりにゲームから取り除く。

Timetwister -> MIT West Tier ->

繰り返しになりますが『創造と支配』のランナーのカードは強力なものが多いので、4位以降もご紹介。

5f:id:fobby:20171229231623j:plainでヒープのカードをすべてスタックへ、さらに5枚ドローしなおしです。このゲームにおいてランナーはスタックが空になったからと敗北には直結しませんが、ダメージに対しては弱くなりますし、展開も膠着してしまいます。あらゆるデッキに入りうる便利なカードです。

《Levy AR Lab Access》は、現在の正式なフォーマット(MWL 2.1)では「制限カード」として扱われます。日本語環境イベントで使用される場合は、そのイベントが制限や禁止のルールを採用するかどうか事前に確認しましょう。制限ルールが採用される場合、日本語版の存在するカードでは

  • 《マグヌム・オプス/Magnum Opus》
  • 《イソップ質店/Aesop's Pawnshop》
  • 《インバーシフィケイター/Inversificator》
  • 《Clone Chip》クローンチップ(後に紹介します)
  • 《従業員のストライキ/Employee Strike》
  • 《テープワーム/Tapwrm》

これらのうちいずれか1種類しかデッキに入れられなくなります。ただし、その1種類のカードをデッキに何枚入れるかは自由です。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第5位

《自己複製コード/Self-modifying Code》

f:id:fobby:20180503140351p:plain:right

プログラム
2f:id:fobby:20171229231623j:plain, f:id:fobby:20180125163616p:plain: スタックからプログラムを探してインストールする(インストールコストは払う)。スタックをシャッフルする。

フェッチだけどロータス

通称SMC。シェイパーのかなめとなるプログラムです。このカードの真価は、リファレンスガイドのランのタイミング構成を読むとわかります(リファレンスガイドは読みましょう!)。

f:id:fobby:20180503140727p:plain

ランナーがアイスにエンカウントし、エンカウント時の能力を解決した後(《トールブース/Tollbooth》など)、タイミング構成[3.1]に到達します。そこでランナーは「エンカウントしたアイスに作用でき(そのサブルーチンをブレイクするなど)、また、消費型能力(「コスト:効果」で書き表される能力)も使用可能」となります。SMCはこのタイミングで使用可能であるクリックを必要としない消費型能力です。だから強いのです。

どういうことかというと、通常ランナーは、自分がエンカウントするアイスが何なのかわからないまま非レゾ状態のアイスへランを行い、そしてリグにあるだけのアイスブレイカーでそのサブルーチンをブレイクしなければいけません。慎重にいくならば、3種類のアイスブレイカーすべてをインストールしてからランするべきかもしれません。

しかし、ランの前にSMCをあらかじめ1つインストールしておけば話はかわります。ランナーはアイスにエンカウントしたあと、レゾされたアイスのサブタイプを見て、そしてSMCを使うことでスタックから必要なアイスブレイカーをサーチし、インストールできるのです。バリアならフラクター、コードゲートならデコーダー、セントリーならキラーというふうに。

SMCを使って、早いうちからランを仕掛けていきましょう。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第6位

《Clone Chip》クローンチップ

f:id:fobby:20180503142017p:plain:right

f:id:fobby:20180125163616p:plain: ヒープからプログラムを1つインストールする(インストールコストは払う)。

ずっと制限。今も制限。

《自己複製コード/Self-modifying Code》の強さがわかれば、《Clone Chip》の強さもおわかりでしょう。クリックをコストに含まないので、消費型能力の発動可能タイミングであればいつでもヒープからプログラムをインストール(リアニメイト)できます。さきほどの説明のように、アイスにエンカウントしてから、アイスブレイカーをインストールすることも可能です。

このゲームのハードウェアは、ランナーのインストールできるカードの中ではおそらくもっともトラッシュされづらいタイプであり、かつメモリーコストを消費することもありません。コーポの攻撃で一度トラッシュされたプログラムが、《Clone Chip》により「クリックなしでいつでもインストールできるようになる」というのは、コーポからしたら本当に自分は攻撃したのか首をひねりたくなるかもしれません。

《Clone Chip》は、ネットランナーに制限ルールが導入されて以来ずっと制限カードであり、現在の正式なフォーマット(MWL 2.1)でも同様です。《Levy AR Lab Access》と同様に、イベントなどでは確認してから使用しましょう。

キタラ・サイクルのID《カボネサ・ウー/Kabonesa Wu》の登場で使用率が高まっているようです。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第7位

アートマン/Atman》

f:id:fobby:20180503143007p:plain:right

プログラム:アイスブレイカー-AI
《Atman》のインストール時、Xf:id:fobby:20171229231623j:plainを払うことでX個のパワーカウンターを《Atman》の上に置いてよい。
《Atman》はその上のパワーカウンター1つにつき+1の強度を持つ。
1f:id:fobby:20171229231623j:plain: 《Atman》の強度に等しいアイスのサブルーチンを1つブレイクする。

強度マイナスのアイスには無力です

AIとは、あらゆるアイスのサブルーチンをブレイクできるアイスブレイカーです。もちろんそれでは強すぎるのでAIにはさまざまな制限がありますが、《アートマン/Atman》の場合の制限は、これと強度が等しいアイスだけに作用できるところです。通常のアイスブレイカーの「自身の持つ強度以下のアイスに作用可」というルールから外れています。

万能ではありませんが、ハマれば強力。SMCや《Clone Chip》を使い、エンカウントしたアイスの強度を確認してから《Atman》をインストールし強度を設定できれば最高ですね。

現在に至るも使用率の高いカード:ランナー編-第8位

《ゴミあさり/Scavenge》スカベンジ

f:id:fobby:20180503143723p:plain:right

イベント
このカードをプレイするための追加コストとして、インストール状態のプログラムを1つトラッシュする。
グリップかヒープからプログラムを1つ、トラッシュされたプログラムのコストぶんだけインストールコストを下げてインストールする。

「再インストール」とカード名を改めるべき

これで最後!このカードについては、補足が必要でしょう。

「コストとしてトラッシュしたカードは、その能力の解決にとりかかる際、すでにヒープにあるものと見なされる。そのため、《ゴミあさり/Scavenge》のコストとしてトラッシュしたプログラムは、《ゴミあさり/Scavenge》の能力の対象としてヒープから再びインストールすることが可能」

これはリファレンスガイドを読まないとわからないところです(リファレンスガイドのなかったこのカードの発売当時は、開発者にメールで問い合わせてようやくこのルールが発覚したとBGGのログにあります)。リファレンスガイド、読みましょう!

同じプログラムを、1度ヒープを通して再びインストールすることが何を意味するかといえば、

  • そのプログラムは一度アンインストールされたことで、完全に別のカードとして扱われる
  • 「このプログラムのインストール時、」の効果を再び解決できる

ということです。よって、次のような応用が効きます。

  • ファム・ファタル/Femme Fatale》でそれまでと別のアイスを迂回の対象に選ぶ
  • 《インプ/Imp》の上にウィルスカウンターを再配置する
  • 《テストラン/Test Run》でサーチしインストールしたプログラムを、そのターン内に《ゴミあさり/Scavenge》を使い再インストールすることで、それをターン終了時にスタックに戻す義務を放棄できる。また、《ファム・ファタル/Femme Fatale》のようなカードのサーチコストをも3f:id:fobby:20171229231623j:plainに抑えられる
  • 《カボネサ・ウー/Kabonesa Wu》でサーチしてインストールしたプログラムを、そのターン内に《ゴミあさり/Scavenge》を使い再インストールすることで、それをターン終了時にゲームから取り除く義務を放棄できる
    • 《テストラン/Test Run》とカボネサ・ウー/Kabonesa Wu》のサーチ能力が持つデメリットを、《ゴミあさり/Scavenge》を使うことでなくすことができるのは重要なので、今日はこれだけでも覚えて帰ってください。
  • 《Cyber-Cypher》で別のサーバーを選ぶ
  • 《Atman》の強度を再設定する

いろんなことに使えます。

《ゴミあさり/Scavenge》は、初見の印象のような、「今あるプログラムをトラッシュし、別のプログラムを値下げしてインストールする」という目的にはあまり使われないかもしれません。

おまけ:不遇のランナー

Exile》エグザイル

f:id:fobby:20180503162822p:plain:right

ID: ナチュラ
ヒープからカードをインストールするたび、カードを1枚引く。

使い続けるには強いモチベーションが必要?

能力を発動させる条件があまりにも限定的であること、そして発動させたところで見返りが少ないことから、しばしばネタにされます。



次回予告

各カードの個別裁定やエラッタについては次回ご説明します。エラッタが適用されるのは以下のカードです。
f:id:fobby:20180503143723p:plain
f:id:fobby:20180503173426p:plain


質問箱

Fobbyの質問箱です | Peing -質問箱-
アンドロイド:ネットランナーのルールについてご相談なさりたいことがあればお気軽にお願いします。また、このブログのエラーなどお気づきの際はお教えいただけるとたいへん助かります。


読み方

  • このブログは、Fantasy Flight Games社および株式会社アークライトと一切関係がありません。筆者(Fobby @RemoveNDiscard)がすべての文責を負います。
  • カード画像はすべて、以下の考えのもと引用したものです。
    • 『アンドロイド:ネットランナー』のプレイには、FAQおよび非公式FAQと呼ばれるサポートが欠かせませんが、いずれのサポートも日本語で行われる様子がありません。このため、英語環境でプレイしている人間による草の根の周知活動が必要です。
    • ですが悪いことに、カードの和名が非購入者に公開されていないという問題があります。これが次のような障壁を生みます。
      • 例:筆者は《Scavenge》のルール説明を行うが、日本語環境プレイヤーには《Scavenge》と言われても何のことかわからない。《Scavenge》の日本語名は公式に公開されていないので、筆者としてもこのカードを何と呼べば日本語環境プレイヤーに通じるのかわからない。
    • こういった齟齬を埋める唯一の解決策は、カードを引用画像で紹介することです。これによって言語に依存せずカードを特定して解説可能です。
    • 日本語環境プレイヤーが「購入したゲームを正しいルールで遊ぶ」というあるべき権利を行使できるようにとの、いわば公益を目的としているため、カード画像の引用は適正と考えます。
  • このエントリ中の引用タグ内の日本語カードテキストはすべて拙訳であり、株式会社アークライトとは一切関係がありません。ただし、書式のみ、その製品を参考にしています。
  • このエントリ中の《》内は、公式カード名です。公式に和名のあるものは《確実なギャンブル/Sure Gamble》と併記します。
    • 和名がわからないものは、拙訳したものをカッコ外に書きます。
      • 例:《Sure Gamble》勝ち確のバクチ

アンドロイド:ネットランナー-先行販売に備え、キタラ・サイクル4拡張の裁定や、わかりにくいところをおさらい

ゲームマーケットキタラ・サイクルの拡張が4つ先行販売されるとのことなので、非公式UFAQの拙訳を再度紹介するとともに、それらを補足するこの記事を書きました。第2版から入ったかたは、このエントリと各拡張の非公式FAQ拙訳4つ、合計5つのエントリすべて読んでください。そうでないと遊べません。

「統治者の景色/Sovereign Sight」補足

《何が何でも/By Any Means》

f:id:fobby:20180429123154p:plain:right
このターンが終了するまで、アーカイブ内のものでないカードにアクセスするたび、君はそれをコストなしでトラッシュし(通常トラッシュできないカードであっても)、そして1ミートダメージを受ける。

一度発動したら、トラッシュ能力は強制
  • トラッシュする能力は、「してよい」の任意条件節能力ではないことに気をつけてください。ランナーはカードへのアクセス時に必ずそれをトラッシュし、1ミートダメージを受けます。これをプレイしたターン、ランナーは計画書を盗むことはできません(アーカイブ内のものでない限り)。
待ち伏せ/ambushを無効化できる
  • 《罠!/Snare!》のように「このカードにランナーがアクセスした時、」の条件を持つコーポのカードの能力を無効化できるという珍しい効果を持ちます。
    • 処理について説明します。《何が何でも/By Any Means》のようなランナーのカードの「アクセス時」の条件節能力と、《罠!/Snare!》のようなコーポのカードの「アクセス時」の条件節能力は、発動タイミングが同一です。
    • 同一のタイミングで発動する2つ以上の能力があるとき、ポイントになるのが「そのターンを進行しているプレイヤーのカードを先に解決する」というルールです。
    • ランは通常であればランナーのターンに行われるものです。そのため、ターンを進行しているプレイヤーのカードである《何が何でも/By Any Means》が優先して解決されるというわけです。
  • 《何が何でも/By Any Means》によるトラッシュが行われたあと、アーカイブにあるコーポのカードの「このカードにランナーがアクセスした時」の能力はもはや解決されません。このため、《罠!/Snare!》は無効化されます。
常時能力は無視できない
  • ただし、コーポのカードに「このカードにランナーがアクセスした場合、」とある能力は無視できません。その能力を先に解決してから、《何が何でも/By Any Means》を解決します。
    • 能力を表す文に「時」「たび」などが使われていなければ、それは常時能力です。常時能力は、ターンを進行するプレイヤーが誰であるかを問わず、条件節能力より優先して解決されるのです。
先行/priorityについて。
  • このカードを《お決まりのヤツ/Same Old Thing》でヒープからプレイすることはできません。そのターンの最初のクリックは、《お決まりのヤツ/Same Old Thing》に対し消費されたと見なされます。
  • また、先行/priorityは「そのターンに最初に消費するクリック」を用いてのみプレイ可能という裁定があります。
    • どういうことかというと、《ワイルドサイド/Wyldside》により1クリックを失っている場合でも、残りのクリックは依然として「そのターンに最初に消費するクリック」です。残った最初のクリックを使えば《何が何でも/By Any Means》はプレイ可能というわけです。
    • このゲームでは、クリックを失う/loseことと、消費/spendすることが区別されることにご注意ください。
その他
  • アーカイブ内のカードという書き方は、「アーカイブのルートにある強化」を指していません。アーカイブのルートの強化は《何が何でも/By Any Means》でトラッシュ可能です。
  • 1ミートダメージを受けることはコストではないので、ダメージを妨害してもトラッシュは発生します。

《パッファー/Puffer》

f:id:fobby:20180429123303p:plain:right
パッファーの強度とメモリーコストは、その上のパワーカウンター1つにつき1ずつ増える。

メモリが溢れたら、ノーコスト・ノークリックでただちに対処可能
  • 《パッファー/Puffer》の能力で、このプログラムのメモリーコストがランナーのメモリーユニット制限を超えたのであれば、ランナーはただちに《パッファー/Puffer》を含むインストール状態のプログラムを望むだけトラッシュすることで、MUをやりくりすることができます。このトラッシュはあらゆる処理に割り込むことができ、クリックの消費も不要です。
    • なお、この時(メモリー制限を超えてしまったため、プログラムをトラッシュしなければならない時)に、ついでにグリップからプログラムをインストールすることはできません。

《Assimilator》アシミレーター

f:id:fobby:20180429123357p:plain:right
f:id:fobby:20171229231445j:plain, f:id:fobby:20171229231445j:plain:君の裏向きのインストール状態のカードを表向きに返す。そのカードがイベントである場合、それをトラッシュする。

  • この拡張の発売時点で、日本語環境においてランナーのカードを裏向きにインストールすることのできるカードや効果はありません。
    • 日本語環境のみでプレイされているのであれば、このカードのことは、しばらく忘れてください。

《アーサ・グループ/Asa Group》

f:id:fobby:20180429123749p:plain:right
各ターン、最初に君がカードをインストールした時、HQの計画書でない追加のカード1枚を、そのサーバーの内部か、そのサーバーを守るようにインストールしてよい。

  • あんまりうまく訳せなかった…。
次のように読みかえ可能。
  • 君が強化、資財、計画書、アイスのうちいずれかを、各ターン最初にインストールした時に発動する。そのカードをインストールしたサーバーの中に追加の資財か追加の強化を、あるいはそのサーバーを守っている位置に追加のアイスを、いずれか1つ選んでインストールしてよい。
    • 旧基本セットの《HB:未来を設計/HB: Engineering the Future》を再デザインしたカードと言っていいでしょう。
  • コーポの手札からインストールする効果です。HQにインストール済みのアイスや、HQのルートにインストール済みの強化を他のサーバーに移し替えていいというわけではありません。
  • サーバーの中のカードというのは、強化か資財、もしくは計画書のことです。ただし、《アーサ・グループ/Asa Group》は計画書を追加でインストールすることができません。
  • サーバーを守っているカードというのは、常にアイスのことのみを指します。
中央サーバーのルートは、中央サーバーの内部ではないことに注意
  • 中央サーバーの強化とは、中央サーバーのルートにインストールされます。中央サーバーの中にありません。
    • 例:HQを守るアイスをインストールしたとき、《アーサ・グループ/Asa Group》はHQのルートに強化をインストールすることはできない。
      • ただし、HQのルートに強化をインストールしたとき、《アーサ・グループ/Asa Group》はそのHQを守るアイスをインストールすることが可能。

《Ikawah Project》イカワー計画

f:id:fobby:20180429124306p:plain:right
《Ikawah Project》を盗むための追加コストとして、ランナーはf:id:fobby:20171229231445j:plainと2f:id:fobby:20171229231623j:plainを消費しなければならない。

追加コストは支払いの拒否が可能
  • 追加コストの支払いはいつでも拒否することができるため、それを拒否することで、ランナーは計画書を盗まないことを選択できます(通常の計画書にアクセスしたランナーは、それを必ず盗まなければならない)。たとえ追加コストの支払いが可能な場合でも拒否できます。
  • 効果でなく、コストです。なのでたとえば、f:id:fobby:20171229231445j:plainと1f:id:fobby:20171229231623j:plainしか持っていないときにこれにアクセスしたランナーは、それらを消費することはありません。
    • これは、《確実なギャンブル/Sure Gamble》に1f:id:fobby:20171229231623j:plainだけを支払うことができないのと同じです。
追加コストを払わなかったことをランナーは公開しない
  • ランナーがR&D内の《Ikawah Project》のような追加コストを課す計画書にアクセスし、その支払いを拒否した場合、そのランナーは計画書にアクセスしたことも、追加コストを支払わなかったことも、いずれもコーポに伝える必要はありません。
    • 任務にでもアクセスしたかのようなフリをしていてOKです。

《遺伝子接合機/Gene Splicer》、《Echo Chamber》エコーチェンバー

f:id:fobby:20180429140211p:plainf:id:fobby:20180429140222p:plain

得点したことにはなりません
  • これら資財を計画書に変換/conversionして得点エリアに加えることは、計画書を得点することではありません。《ジンテキ:個人改革/Jinteki: Personal Evolution》のような能力は発動せず、また、現状/currentのイベントはトラッシュされません。

《Mganga》ムガンガ

f:id:fobby:20180429125013p:plain:right
f:id:fobby:20171230005511p:plain君とランナーは秘密裏に0f:id:fobby:20171229231623j:plainか1f:id:fobby:20171229231623j:plain、もしくは2f:id:fobby:20171229231623j:plainを払う。君とランナーが異なる額を払った場合、2ネットダメージを与え、そうでない場合、1ネットダメージを与える。ムガンガをトラッシュする。

サイゲームで遊ぼう!
  • サブルーチンが解決されたとき、サイゲームの結果いかんに関わらず、これはトラッシュされます。
    • 0~2f:id:fobby:20171229231623j:plainを秘密裏に両プレイヤーが支払い、その額の差異をチェックする一連の処理は、この能力を持つカードのサブタイプであるサイ/psiから、サイゲームと呼ばれます。

《自己成長プログラム/Self-Growth Program》

f:id:fobby:20180429141501p:plain:right
インストール状態のランナーのカード2枚をグリップに加える。

ネットランナーのカードテキストの基本的な読み方
  • 2枚を選択するのはコーポです。
  • インストール状態のランナーのカードが1枚しかないなら、その1枚をグリップに戻します。
  • インストール状態のランナーのカードが0枚なら、コーポはこのカードをプレイできません。
    • 0枚のカードをグリップに戻すことは、ゲーム状況の変化とは見なされません。ゲーム状況が変化する可能性のないアクションは、このゲームでは実行できません。

「白ナイルを下って/Down the White Nile」補足

《Emergent Creativity》創造性の発露

f:id:fobby:20180429125316p:plain:right
任意の数のプログラムかハードウェアをグリップからトラッシュする。スタックからプログラムかハードウェアを1つ探し、そのインストールコストを、トラッシュした任意の枚数のカードの合計インストールコストぶんだけ下げてインストールする。スタックをシャッフルする。

エラッタあり
  • 修正前:任意の数のプログラムハードウェアをグリップからトラッシュする。
    • 修正後:任意の数のプログラムハードウェアをグリップからトラッシュする。
      • プログラムとハードウェアを混ぜてトラッシュしてもよいということ。
任意の数/any numberはゼロを含みます
  • 任意の数は0を含むため、プログラムやハードウェアを1枚もトラッシュせず、ただサーチを行い、そのプログラムやハードウェアのインストールコストを全額支払ってインストールすることができます。

《RNGキー/RNG Key》

f:id:fobby:20180429125300p:plain:right
各ターン、最初にHQかR&Dへのランが成功した時、数字を指定してよい。そうした場合、君が次にアクセスするカードを公開する。それが指定した数字に等しいレゾコスト、プレイコスト、あるいはアドバンス要求を持っている場合、3f:id:fobby:20171229231623j:plainを得るかカードを2枚引く。

「公開」の定義
  • インストール状態のカードは、たとえそれがレゾされていなくとも「公開」できません。
    • 「公開」は非インストール状態のカード、例えばR&DやHQなどのカードに対して使用される効果です。
  • ランナーが次にアクセスするカードが、ルートの強化、すなわちインストール状態のカードである場合、公開は失敗し、そして能力は対象を失います。対象でなくなったその強化の持つ数字は一切参照されず、3f:id:fobby:20171229231623j:plainや2枚ドローの効果を得ることもできません。
  • 英語圏でもルール解釈にかなり揉めたようで、非公式FAQの追記が行われました。

《Economic Warfare》経済戦争

f:id:fobby:20180429130559p:plain:right
可能なら、ランナーは4f:id:fobby:20171229231623j:plainを失う。

4f:id:fobby:20171229231623j:plain未満しか持っていないランナーに対しては使えません
  • 可能なら/if ableとは、「書かれていることを完全に解決する。それができない場合は、何もしない」ということを示します。
  • ランナーから4f:id:fobby:20171229231623j:plain失わせることができない場合、何も起こりません。何も起こらないということはゲーム状況が変化しないということなので、そもそもこのカードをプレイすることができません。
    • 仮にこのカードが「ランナーは4f:id:fobby:20171229231623j:plainを失う」であれば、4クレジット未満しか所有していないランナーのクレジットプールを空にすることができたのですが。

《企業の「助成」/Corporate "Grant"》

f:id:fobby:20180429131104p:plain:right
各ターン、君がカードを最初にインストールした時、コーポは1f:id:fobby:20171229231623j:plainを失う。

イベントはインストールされません。
  • 現状/currentのイベントもまたプレイされるだけで、インストールされたものとは見なされません。
    • よって、このイベントがプレイされることは、このイベントの能力が発動される条件とは関係ありません。

「頂の会議/Council of the Crest」補足

《Friday Chip》フライデー・チップ

f:id:fobby:20180503091918p:plain:right
君がコーポのカードをトラッシュするたび、《Friday Chip》にウィルスカウンターを1つ置いてよい。

現状/currentをトラッシュするのはランナーではない
  • 頻出質問として、「コーポの現状/currentがトラッシュされたら、《Friday Chip》や《Consume》は発動するのか?」というものがあります。
    • 答えとしては発動しません。コーポの現状/currentを見てみましょう。

このカードは他の現状/currentがプレイされるか計画書が盗まれるまでトラッシュされない。
This card is not trashed until another current is played or an agenda is stolen.

  • このように誰がトラッシュするのか書かれていません。大原則として、主語がない指示は、カードの持ち主がその処理を行います。よって、現状/currentをトラッシュするのはそのカードのオーナーです。

《No One Home》無人の家(?)

f:id:fobby:20180429132203p:plain:right
各ターン、最初に任意の数のタグを受けかけるか、任意の点数のネットダメージを受けかけた時、君は《No One Home》をトラッシュすることでコーポに「トレース0- 失敗した場合、ランナーは任意の数のタグを回避するか、任意の点数のネットダメージを妨害する」をさせてよい。

非公式FAQにない質問をJacob Moriss氏にさせていただきました
  • 問:何も起きていないにも関わらず、0タグを受けたと主張して《No One Home》を使用できますか?任意の数は0を含むはずです。
    • 答:いいえ。《No One Home》は妨害/回避の効果であるため、妨害/回避できる事象が発生しない限り使用できません。
  • 問:ランナーがラン中に《データ・レイヴン/Data Raven》から1タグを受けましたが、《No One Home》を使用しませんでした。同じランのさなか、次いでそのランナーが《幽霊支社/Ghost Branch》から2タグを受けたとき、ランナーは「自分の『任意の数』は2であり、これがこのターン最初に受けた任意の数のタグだ」と主張して、ここで《No One Home》を使用できますか?
    • 答:いいえ。それはそのターン2回めに受けた「任意の数のタグ」です。

《マラソン/Marathon

f:id:fobby:20180429131408p:plain:right
遠隔サーバーにランを行う。そのランの終了時、そのランが成功していた場合、f:id:fobby:20171229231445j:plainを得て、マラソンをトラッシュするかわりにグリップに加える。このターンの残りの間、君はそのサーバーへ新たなランを行えない。

非公式FAQにない質問をJacob Moriss氏にさせていただきました
  • 問:コーポの《アグインフュージョン/Aginfusion》などの効果で、ランナーが既に《マラソン/Marathon》でランを行ったサーバーへ移動させられたらどうなりますか?
    • 答:何も起こりません。《マラソン/Marathon》はサーバーへのランの開始を禁じるだけです。

《Degree Mill》学歴商法?

f:id:fobby:20180429133422p:plain:right
《Degree Mill》を盗むための追加コストとして、ランナーはインストール状態のカード2枚をスタックに加えてシャッフルしなければならない。

追加コストについて
  • インストール状態のランナーのカードが2枚未満である場合、ランナーは全てのコストを適正に払うことができないので、《Degree Mill》は盗まれません。そのまま、元のサーバーに戻します。
    • コストであり効果でないため、1枚しかランナーのカードがインストールされていないなら、それをスタックに加えてシャッフルすることはありません。その他、追加コスト支払いの拒否についてなどは先述《Ikawah Project》を参照。

《個人専用ポータル/Personalized Portal

f:id:fobby:20180429133926p:plain:right
君のターン開始時、ランナーはカードを1枚引き、そして君はグリップのカード2枚につき1f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。

《個人専用ポータル/Personalized Portal》が3枚ある場合
  • 解決は割り込まれません。ターン開始時、グリップにカードが2枚ある場合の例を以下に示します。
    • 1枚目の《個人専用ポータル/Personalized Portal》が発動し、ランナーはカードを1枚引きグリップは3枚になる。コーポは1f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。
    • 2枚目の《個人専用ポータル/Personalized Portal》が発動し、ランナーはカードを1枚引きグリップは4枚になる。コーポは2f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。
    • 3枚目の《個人専用ポータル/Personalized Portal》が発動し、ランナーはカードを1枚引きグリップは5枚になる。コーポは2[f:id:fobby:20171229231623j:plain]を得る。
      • この例であれば、ランナーは合計3枚のカードを引き、コーポは合計5f:id:fobby:20171229231623j:plainを得ます。

《Death and Taxes》死と税

f:id:fobby:20180430182259p:plain:right
このカードは他の現状/currentがプレイされるか計画書が盗まれるまでトラッシュされない。

ランナーがカードを1枚インストールするか、インストール状態のカード1枚をトラッシュするたび、君は1f:id:fobby:20171229231623j:plainを得てよい。

現状/currentについて
  • 通常のイベントと違い、プレイされることで場に残り続けます。「他の現状/currentの任務かイベントがプレイされる」か、もしくは「相手プレイヤーが計画書を得点する/盗む」が発生するまで、効果を発揮し続けます。
    • トラッシュさせる方法が限られているので、現状/currentの対策としては自分も現状/currentをデッキに組みこむのが最も手っ取り早いでしょう。
イベントはインストールされない
  • 繰り返しになりますがイベントはインストールされないので、このカードの能力とは関係ありません。

「悪魔と竜/The Devil and the Dragon」補足

《419》

f:id:fobby:20180429142107p:plain:right
各ターン、最初にコーポがカードをインストールした時、コーポが1f:id:fobby:20171229231623j:plainを支払わない限りそれを開示してよい。

解決順序
  1. コーポがカードをインストールする
  2. ランナーは望むなら《419》を発動させる
  3. コーポは1f:id:fobby:20171229231623j:plainを払うか、カードを開示する
非公式FAQにない質問をJacob Moriss氏にさせていただきました
  • 公共/publicの計画書は開示されません。にも関わらず、公共/publicの計画書をインストールした時、《419》が発動したのなら、コーポは1f:id:fobby:20171229231623j:plainを払うことができます。

《Consume》コンシューム

f:id:fobby:20180429183329p:plain:right
君がコーポのカードを1枚トラッシュするたび、《Consume》にウィルスカウンターを1つ載せてよい。
Whenever you trash a Corp card, you may place 1 virus counter on Consume.

《Friday Chip》と以下まったく同じ…現状/currentをトラッシュするのはランナーではない
  • 頻出質問として、「コーポの現状/currentがトラッシュされたら、《Friday Chip》や《Consume》は発動するのか?」というものがあります。
    • 答えとしては発動しません。コーポの現状/currentを見てみましょう。

このカードは他の現状/currentがプレイされるか計画書が盗まれるまでトラッシュされない。
This card is not trashed until another current is played or an agenda is stolen.

  • このように誰がトラッシュするのか書かれていません。大原則として、主語がない指示は、カードの持ち主がその処理を行います。よって、現状/currentをトラッシュするのはそのカードのオーナーです。

《Bio Vault》化学保管庫(?)

f:id:fobby:20180429135527p:plain:right
遠隔サーバー内にのみインストールする。
《Bio Vault》はアドバンス可能。
f:id:fobby:20180125163616p:plain, 搭載されているアドバンストークン2つ:ランの終了。

特定のサーバー1つを強化するのではない
  • この能力は、「このサーバーへのランの終了。」ではありません。「ランの終了。」です。つまりいかなるランをも終了させることができます。

《Oduduwa》オデュデュワ

f:id:fobby:20180429135319p:plain:right
ランナーが《Oduduwa》にエンカウントした時、その上にアドバンストークンを1つ置く。他のアイス1つの上にX個のアドバンストークンを置いてよい。Xは《Oduduwa》上のアドバンストークンの数である。

アドバンス不可
  • 自分の上にアドバンストークンを置く能力はありますが、このカードそのものはアクションによってはアドバンスできず、「アドバンス可能なカードにアドバンストークンを置く」といったカードの能力を介してもアドバンストークンを増やすことはできません。
    • カードによっては「カードにアドバンストークンを置く」と、アドバンストークンを置かれるカードのアドバンス可否を問わないものもありますから、《Oduduwa》を一気に育てたければそういったものを使うことになります。

質問箱

Fobbyの質問箱です | Peing -質問箱-
アンドロイド:ネットランナーのルールについてご相談なさりたいことがあればお気軽にお願いします。また、このブログのエラーなどお気づきの際はお教えいただけるとたいへん助かります。


読み方

  • このブログは、Fantasy Flight Games社および株式会社アークライトと一切関係がありません。筆者(Fobby @RemoveNDiscard)がすべての文責を負います。
  • カード画像はすべて、以下の考えのもと引用したものです。
    • 『アンドロイド:ネットランナー』のプレイには、FAQおよび非公式FAQと呼ばれるサポートが欠かせませんが、いずれのサポートも日本語で行われる様子がありません。このため、英語環境でプレイしている人間による草の根の周知活動が必要です。
    • ですが悪いことに、カードの和名が非購入者に公開されていないという問題があります。これが次のような障壁を生みます。
      • 例:筆者は《Scavenge》のルール説明を行うが、日本語環境プレイヤーには《Scavenge》と言われても何のことかわからない。《Scavenge》の日本語名は公式に公開されていないので、筆者としてもこのカードを何と呼べば日本語環境プレイヤーに通じるのかわからない。
    • こういった齟齬を埋める唯一の解決策は、カードを引用画像で紹介することです。これによって言語に依存せず特定のカードを紹介可能です。
    • 日本語環境プレイヤーが「購入したゲームを正しいルールで遊ぶ」という権利を行使できるようにとの、いわば公益を目的としているため、カード画像の引用は適正と考えます。
  • このエントリ中の引用タグ内の日本語カードテキストはすべて拙訳であり、株式会社アークライトとは一切関係がありません。ただし、書式のみ、その製品を参考にしています。
  • このエントリ中の《》内は、公式カード名です。公式に和名のあるものは《確実なギャンブル/Sure Gamble》と併記します。
    • 和名がわからないものは、拙訳したものをカッコ外に書きます。
      • 例:《Sure Gamble》勝ち確のバクチ

アンドロイド:ネットランナー-もう「発動忘れ」は怖くない!新拡張から導入された新たなメカニズム

特定の条件が満たされた時に発動する「条件節能力」

アンドロイド:ネットランナーには「条件節能力/conditional ability」という要素があります。この能力を表す文には「~時/when」「~たび/whenever」「各ターン最初に/the first time each turn」などの語が使用され、そのタイミングが訪れるごとに1度だけ発動します。

条件節能力を持つ代表的なカードのひとつに、《PADキャンペーン/PAD Campaign》があります。

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「君のターンの開始時、1f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。」と書かれています。コーポのターンが開始するタイミングでこの資財《PADキャンペーン/PAD Campaign》が発動し、コーポのプレイヤーが1f:id:fobby:20171229231623j:plainを得るというしくみです。


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アドニスキャンペーン/Adonis Campaign》もまた条件節能力として、コーポにクレジットを供給します。「君のターンの開始時、アドニスキャンペーンの上から3f:id:fobby:20171229231623j:plainを受け取る。」


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《データサッカー/Datasucker》にウィルスカウンターを置くのも条件節能力です。「中央サーバーへのランが成功するたび、ウィルスカウンターを1つデータサッカーの上に置く。」


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《ガブリエル・サンチャゴ/Gabriel Santiago》からクレジットを得るのも、「各ターン、最初にHQへのランが成功した時、2f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る」とあることから、条件節能力による効果です。ちなみに、基本セット第1版の時点においては「各ターン、最初に」の語は条件節能力を表すものではありませんでした。

発動忘れにご注意

さて、ずらずらと並べましたが、これらの能力の共通点はなんでしょうか?それはずばり、忘れられやすいということです。特にいま挙げたような、ある大きな事象に付加して発動する能力は、忘れられやすいのです。

先の例で言えば、ターン開始時、能力は発動しているのに、クレジットを得るのを忘れる/受け取るのを忘れる。ランの成功時、カウンターをカードの上に置き忘れる。

もちろん大会では、こうした発動忘れ、missed triggerが発生した場合に備え、あらかじめ用意されているFloor Rulesに従いプレイを進行しますが、それでもトラブルの種になりがちです。

それは1枚のカードのエラッタから始まった

こうした問題を解決するため、まず《Security Testing》というカードに対しエラッタがなされました。


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エラッタ前)

君のターン開始時、サーバーを1つ選ぶ。このターン、最初にそのサーバーへのランが成功した時、カード群にアクセスするかわりに、2f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。

エラッタ後)

君のターン開始時、サーバーを1つ選んでよいこのターン、最初にそのサーバーへのランが成功した時、カード群にアクセスするかわりに、2f:id:fobby:20171229231623j:plainを得る。

条件節能力が「してよい/you may」のつく任意条件節能力に変更となりました。このエラッタについて、非公式FAQ(実質的には半公式というべきか?)を運営するJacob Morrisはこのように説明しています。

www.reddit.com

It's just a tournament play consideration. Makes "oops I forgot to declare Sec Test server" a nonissue.

拙訳:
単に、大会への配慮です。「おっと、Security Testingのサーバーを宣言するのを忘れちゃった」という問題がなくなります。


このエラッタ以降、特にキタラ・サイクルに含まれるカードは、これまでと大きく書式を変えることになりました。

キタラ・サイクルの様変わりしたカードたち

f:id:fobby:20180415154630p:plain
「ランが成功するたび、Yusufの上にウィルスカウンターを1つ載せてよい。


f:id:fobby:20180415154806p:plain
「各ターン、アイス1つのサブルーチン全てを最初にブレイクした時、1f:id:fobby:20171229231623j:plain得てよい。


f:id:fobby:20180415154941p:plain
「コーポのターン開始時、そのコーポはSSL Endorsementから3f:id:fobby:20171229231623j:plain受け取ってよい。


f:id:fobby:20180415154842p:plain
「コーポのカードが1枚開示されるたび、君は1f:id:fobby:20171229231623j:plain得てよい。

いかがでしょうか。特に忘れられやすいタイミングで発動する能力は、キタラ・サイクルにおいてはこれでもかと「してよい/may」の任意条件節能力として設定されました。いま例示したカードは、条件が満たされた場合にそれを発動しないことを選択する意味がほぼないことから、すべては発動忘れ問題を解決するために付与された「してよい/you may」であると考えられます。

もし使用者がその発動を忘れたままゲームが進行してしまったとしても、それは「しなくてもよい」わけですから、しなかったからといって巻き戻したり、それに伴うペナルティなどを勘案する必要はないというわけです。

過去にさかのぼってこの種のカードすべてへのエラッタが行われたわけではないので、依然として《PADキャンペーン/PAD Campaign》の発動忘れのリスクは残っています。しかしわたしたちは、今後印刷されるカードの「君のターン開始時、」の能力を発動させたかどうかで混乱することから解放されたのです。そのぶんの記憶領域は過去のカードにまわしましょう。

『アンドロイド:ネットランナー』拡張: 悪魔と竜 / The Devil and the Dragon - UFAQ - 拙訳

参考:
ancur.wikia.com
The UFAQ for The Devil and the Dragon is now available! : Netrunner

Glut Cipher》

Glut Cipher》で開始したランが成功したときアーカイブのカードが5枚未満であるなら、どうなりますか?

ランナーはいかなるカードにもアクセスしません。コーポはアーカイブのカードをHQに加えることもHQのカードをトラッシュすることもありません。

HQから無作為にカードをトラッシュするのはどちらのプレイヤーですか?《Hostile Infrastructure》のようなトラッシュ発動効果は発生しますか?

コーポがカードをトラッシュさせられます。ランナーによるカードのトラッシュをチェックする効果は、《Glut Cipher》の効果では発動条件が満たされません。


《419: Amoral Scammer》

ターン中、コーポが最初にカードをインストールしたあと、誰が先に決めますか?

  • (A)ランナーが能力を使用することを決めてから、コーポに1f:id:fobby:20171229231623j:plainを払わせるか、そのカードを開示するか。もしくは
  • (B)コーポが1f:id:fobby:20171229231623j:plainを払うかそうしないかを決めてから、ランナーは開示するかそうしないかを選べる。

Aです。ランナーが能力の使用を選んでから、コーポは1f:id:fobby:20171229231623j:plainを払うかそうしないかを選びます。

《Nyashia》

ランナーは《Nyashia》を使用した1度のランで3つのパワーカウンターすべてを使用できますか?

いいえ。能力は発動条件1度につき1度だけ発動します。

《Consume》

ランナーが《Consume》と《Hivemind》の両方をインストールしていて両方に2つずつウィルスカウンターが載っている場合、ランナーが《Consume》を使ったらどうなりますか?

ランナーは8f:id:fobby:20171229231623j:plainを得て、《Consume》と《Hivemind》両方からすべてのウィルスカウンターを取り除きます。

《Consume》がインストールされているあいだにランナーが《Apocalypse》をプレイした場合、《Consume》は裏返される前にウィルスカウンターを得ますか?

はい。ウィルスカウンターは、その後コーポがウィルスカウンターをすべて破棄するまでか、もしくはカード能力によってウィルスカウンターが取り除かれるか、あるいは裏向きの《Consume》がアンインストールされるまでは、裏向きの《Consume》の上に搭載され続けます。

《Malia Z0L0K4》

《Malia》がデレゾされてから再びレゾされた場合はどうなりますか?

一度《Malia》がデレゾされたら、その能力はアクティブでなくなります。ふたたびレゾされた時、最新の発動により選ばれたリソースだけが空白になります。

コーポが、カードやトークンを搭載しているリソースを《Malia》で選択した場合、搭載している物件/objectはどうなりますか?

何も起こりません。搭載されている物件はカードの能力か、ホストのカードがアンインストールされた場合のみ取り除かれます。

コーポが《MCAの密告者/MCA Informant》をプレイして、それをランナーのコネの上に搭載しました。そしてコーポが《Malia》をレゾしてそのホストであるコネを空白にしたら、どうなりますか?

《MCAの密告者/MCA Informant》の条件カウンターが与える能力を使用することで、ランナーは依然としてコネをトラッシュできます。《Malia》がコネのテキストを空白にしても、他のカードや能力がコネに新しいテキストを与えることを止めることはありません。

ランナーが《解放済み口座/Liberated Account》をインストールしてからコーポが《Malia》をレゾすると、そのランナーがクレジットを受け取ることを止められますか?

はい。プレイヤーが各アクションを実行したあとには消費型能力実行可能ウィンドウがありますから、コーポは《解放済み口座/Liberated Account》がインストールされたあとに《Malia》をレゾするチャンスがあります。

ランナーが《身代わり/Fall Guy》をインストールしてからコーポが《Malia》をレゾすると、そのランナーが2f:id:fobby:20171229231623j:plainを得ることを止められますか?

ランナーが《身代わり/Fall Guy》をインストールしたあとの消費型能力実行可能ウィンドウでは、ランナーが先に優先権を受けとりますから、そのランナーは望むならただちに《身代わり/Fall Guy》を使用できます。もしそのランナーが《身代わり/Fall Guy》を使用しないまま優先権をパスしたなら、コーポが優先権を受け取り《Malia》をレゾできます。

コーポが《NBN:メッセージの支配/NBN: Controlling the Message》でプレイしていて《Malia》を使用し《Ghost Runner》を空白にしました。それからランナーがランをして《Malia》をトラッシュした場合、そのランナーは《Ghost Runner》の上のクレジットを《NBN:メッセージの支配/NBN: Controlling the Message》からのトレースの最中に使えますか?

はい。《Malia》がアクティブでなくなれば即座に、選ばれたリソースは空白でなくなりますから、《Malia》がトラッシュされたことで発動した能力の解決中であってもその能力はアクティブです。

《Malia》と《Councilman》はどのように作用しますか?

それら2つのカードの能力は同一の発動条件を持ちます。そのため、《Malia》がレゾされた時、ターンを進行しているプレイヤーのカードが先に解決されます。

  • ランナーのターンである場合、そしてそのランナーが《Councilman》を《Malia》のデレゾのために使用したのなら、《Malia》はアクティブでなくなり、その能力は解決されません。
  • コーポのターンである場合、そしてそのコーポが《Malia》を《Councilman》の空白化のために使用したのなら、その能力はアクティブでなくなり、解決されません。
  • コーポのターンである場合、そしてそのコーポが《Malia》を他のランナーのカードの空白化のために使用したのなら、ランナーは《Malia》を《Councilman》でデレゾできます。《Malia》に選ばれたカードは最終的には空白になりませんが、能力解決のさなかに空白になる瞬間があります。たとえば、ランナーがcloudのプログラムをインストールしていて、《Malia》が瞬間的に《Maxwell James》から供給されるリンクを空白にすると、ランナーのインストールしているcloudのプログラムがメモリユニットを越えることがありえます。メモリユニットの要求は《Councilman》の能力が完全に解決されるタイミングステップまで待ってくれないことから、ランナーは、《Councilman》の解決前に、ただちにプログラムをトラッシュしなければいけません。

《Kill Switch》

《Kill Switch》がアクティブなあいだ、ランナーはR&Dからアクセスした計画書の公開を求められますか?

はい。
デザイナー注:このカードは将来のFAQでエラッタされます。《Kill Switch》は次のテキストを含むものとして扱います。「ランナーがR&Dの計画書にアクセスした場合、そのランナーはそれを公開しなければならない。」

《Tempus》

ランナーが1f:id:fobby:20171229231445j:plainしか所有していない場合に《Tempus》のトレースが成功した時、そのランナーは2f:id:fobby:20171229231445j:plainを失うことをブレインダメージを受けるかわりに選べますか?ランナーが残りクリックを所有していない場合は?

ランナーは完全に解決できる選択肢1つを選ばなければいけません。1ブレインダメージを受けることは常に解決できますから、ランナーが2f:id:fobby:20171229231445j:plain未満しか残っていない場合、そのランナーはブレインダメージを受けることを選ばなければいけません。1度選ばれたとしても、選択の結果を修正するために妨害/回避能力は使用可能ということに留意してください。

《Sadaka》

《Sadaka》の2番めのサブルーチンが解決された場合、「HQのカードをトラッシュすることでリソースを1つトラッシュする」ことをしなかったとしても、コーポは依然として《Sadaka》をトラッシュしなければいけませんか?
はい。「《Sadaka》をトラッシュする。」はこのサブルーチンの他の部分から独立しています。

《Amani Senai》

コーポが《Medical Breakthrough》を得点した場合、《Amani Senai》の基本トレース強度はいくつですか?

《Medical Breakthrough》の能力は《Amani Senai》の解決前にアクティブになります。ですからそれが1枚めに得点されたか盗まれた《Medical Breakthrough》であれば、基本トレース強度は3になります。プレイヤーのスコアエリアにある追加の《Medical Breakthrough》1枚につき基本強度は1下がります。

《Oduduwa》

ランナーが《Oduduwa》にエンカウントした時、Xの値が決定されるのはアドバンストークンが置かれる前ですか、後ですか?

後です。

おまけ:個人的雑感

Glut Cipher》は「トラッシュする」のか「トラッシュさせる」のか、英語だとどっちなのかわかんなかったんです。

《419》は「コーポが1f:id:fobby:20171229231623j:plainを払ったあと、開示しないことを選んでよいのか?」というのが微妙に気になってたんですが、それはダメということになりました。クレジットを払うか、開示するかの二択をコーポにせまります。

《Malia》が今回のややこしいポイント。《MCA Informant》による自己トラッシュ能力はテキストとして残るなら、じゃあ、空白じゃないじゃんとも思いますが、取り除けないタグができてしまったらそれはそれで強すぎるかな。それと《Councilman》との作用もむずかしいですね。メモリが一瞬あふれるという考え方はおもしろいですが。

《Kill Switch》と同様の問題は《Franchise City》にもあるので、こっちもエラッタしてくれないかなあ…。