『アンドロイド:ネットランナー』拡張: 悪魔と竜 / The Devil and the Dragon - UFAQ - 拙訳 - 日本語版の誤訳を勝手にエラッタ
参考:
ancur.wikia.com
The UFAQ for The Devil and the Dragon is now available! : Netrunner
追記:日本語版を勝手にエラッタ
日本語版を手に入れました。訳に違和感のあったものを勝手に訂正します。
《供給過多暗号 / Glut Cipher》を勝手にエラッタ
日本語版
可能ならコーポにアーカイブのカードを 5 枚選ばせて HQ に加えさせ、その後その枚数に等しいカードを HQ からランダムに捨てる。
拙訳
可能ならコーポにアーカイブのカードを 5 枚選ばせて HQ に加えさせ、その後その枚数に等しいカードを HQ からランダムにトラッシュさせる。
カードを「捨てる / discard」ことと「トラッシュする / trash」ことは、ネットランナーにおいては別のキーワードとして処理されます。これはぜひアークライトにエラッタしてほしいところ。
もうひとつ。この効果は「ランナーがコーポに対してカードのトラッシュを強制する」ものです。ランナーは、コーポのカードを捨てることもトラッシュすることもありません。なので、「させる」が正解なんですが、これは原文がどっちともとれる書き方だったので仕方ないですね。
《テンプス / Temps》を勝手にエラッタ
日本語版
ランナーはを失うか、それができない場合1ブレインダメージを受ける。
拙訳
ランナーはを失うか、1ブレインダメージを受ける。
ランナーはを失うことが可能な状態であっても、1ブレインダメージを受けることを選べますし、そのうえでブレインダメージを妨害することもできます。
原文のどこにもない「それができない場合」というのはどこから出てきたんでしょう?そもそも「できない(されない) / cannot」はキーワードなので、使用すべきではありません。
個人的に危惧しているのは、「The Runner must A or B」という頻出する書式が、今後もずっとこの「Aをするか、それができない場合Bをする」と訳されるかもしれないということ。経験上アークライトのネットランナー訳は、1度間違えたら以降そのまま突っ切ります。
非公式FAQ拙訳
《供給過多暗号 / Glut Cipher》
《供給過多暗号 / Glut Cipher》で開始したランが成功したときアーカイブのカードが5枚未満であるなら、どうなりますか?
ランナーはいかなるカードにもアクセスしません。コーポはアーカイブのカードをHQに加えることもHQのカードをトラッシュすることもありません。
HQからランダムにカードをトラッシュするのはどちらのプレイヤーですか?《Hostile Infrastructure》のようなトラッシュ発動効果は発生しますか?
コーポがカードをトラッシュさせられます。ランナーによるカードのトラッシュをチェックする効果は、《供給過多暗号 / Glut Cipher》の効果では発動条件が満たされません。
《419:道徳心のない詐欺師/ 419: Amoral Scammer》
ターン中、コーポが最初にカードをインストールしたあと、誰が先に決めますか?
- (A)ランナーが能力を使用することを決めてから、コーポに1を払わせるか、そのカードを開示するか。もしくは
- (B)コーポが1を払うかそうしないかを決めてから、ランナーは開示するかそうしないかを選べる。
Aです。ランナーが能力の使用を選んでから、コーポは1を払うかそうしないかを選びます。
《ニヤシヤ / Nyashia》
ランナーは《ニヤシヤ / Nyashia》を使用した1度のランで3つのパワーカウンターすべてを使用できますか?
いいえ。能力は発動条件1度につき1度だけ発動します。
《コンシューム / Consume》
ランナーが《コンシューム / Consume》と《Hivemind》の両方をインストールしていて両方に2つずつウィルスカウンターが載っている場合、ランナーが《コンシューム / Consume》を使ったらどうなりますか?
ランナーは8を得て、《コンシューム / Consume》と《Hivemind》両方からすべてのウィルスカウンターを取り除きます。
《コンシューム / Consume》がインストールされているあいだにランナーが《Apocalypse》をプレイした場合、《コンシューム / Consume》は裏返される前にウィルスカウンターを得ますか?
はい。ウィルスカウンターは、その後コーポがウィルスカウンターをすべて破棄するまでか、もしくはカード能力によってウィルスカウンターが取り除かれるか、あるいは裏向きの《コンシューム / Consume》がアンインストールされるまでは、裏向きの《コンシューム / Consume》の上に搭載され続けます。
《マリア Z0L0K4 / Malia Z0L0K4》
《マリア / Malia》がデレゾされてから再びレゾされた場合はどうなりますか?
一度《マリア / Malia》がデレゾされたら、その能力はアクティブでなくなります。ふたたびレゾされた時、最新の発動により選ばれたリソースだけが空白になります。
コーポが、カードやトークンを搭載しているリソースを《マリア / Malia》で選択した場合、搭載している物件/objectはどうなりますか?
何も起こりません。搭載されている物件はカードの能力か、ホストのカードがアンインストールされた場合のみ取り除かれます。
コーポが《MCAの密告者/MCA Informant》をプレイして、それをランナーのコネの上に搭載しました。そしてコーポが《マリア / Malia》をレゾしてそのホストであるコネを空白にしたら、どうなりますか?
《MCAの密告者/MCA Informant》の条件カウンターが与える能力を使用することで、ランナーは依然としてコネをトラッシュできます。《マリア / Malia》がコネのテキストを空白にしても、他のカードや能力がコネに新しいテキストを与えることを止めることはありません。
ランナーが《解放済み口座/Liberated Account》をインストールしてからコーポが《マリア / Malia》をレゾすると、そのランナーがクレジットを受け取ることを止められますか?
はい。プレイヤーが各アクションを実行したあとには消費型能力実行可能ウィンドウがありますから、コーポは《解放済み口座/Liberated Account》がインストールされたあとに《マリア / Malia》をレゾするチャンスがあります。
ランナーが《身代わり / Fall Guy》をインストールしてからコーポが《マリア / Malia》をレゾすると、そのランナーが2を得ることを止められますか?
ランナーが《身代わり / Fall Guy》をインストールしたあとの消費型能力実行可能ウィンドウでは、ランナーが先に優先権を受けとりますから、そのランナーは望むならただちに《身代わり / Fall Guy》を使用できます。もしそのランナーが《身代わり / Fall Guy》を使用しないまま優先権をパスしたなら、コーポが優先権を受け取り《マリア / Malia》をレゾできます。
コーポが《NBN:メッセージの支配/NBN: Controlling the Message》でプレイしていて《マリア / Malia》を使用し《Ghost Runner》を空白にしました。それからランナーがランをして《マリア / Malia》をトラッシュした場合、そのランナーは《Ghost Runner》の上のクレジットを《NBN:メッセージの支配/NBN: Controlling the Message》からのトレースの最中に使えますか?
はい。《マリア / Malia》がアクティブでなくなれば即座に、選ばれたリソースは空白でなくなりますから、《マリア / Malia》がトラッシュされたことで発動した能力の解決中であってもその能力はアクティブです。
《マリア / Malia》と《Councilman》はどのように作用しますか?
それら2つのカードの能力は同一の発動条件を持ちます。そのため、《マリア / Malia》がレゾされた時、ターンを進行しているプレイヤーのカードが先に解決されます。
- ランナーのターンである場合、そしてそのランナーが《Councilman》を《マリア / Malia》のデレゾのために使用したのなら、《マリア / Malia》はアクティブでなくなり、その能力は解決されません。
- コーポのターンである場合、そしてそのコーポが《マリア / Malia》を《Councilman》の空白化のために使用したのなら、その能力はアクティブでなくなり、解決されません。
- コーポのターンである場合、そしてそのコーポが《マリア / Malia》を他のランナーのカードの空白化のために使用したのなら、ランナーは《マリア / Malia》を《Councilman》でデレゾできます。《マリア / Malia》に選ばれたカードは最終的には空白になりませんが、能力解決のさなかに空白になる瞬間があります。たとえば、ランナーがcloudのプログラムをインストールしていて、《マリア / Malia》が瞬間的に《Maxwell James》から供給されるリンクを空白にすると、ランナーのインストールしているcloudのプログラムがメモリユニットを越えることがありえます。メモリユニットの要求は《Councilman》の能力が完全に解決されるタイミングステップまで待ってくれないことから、ランナーは、《Councilman》の解決前に、ただちにプログラムをトラッシュしなければいけません。
《停止スイッチ / Kill Switch》
《停止スイッチ / Kill Switch》がアクティブなあいだ、ランナーはR&Dからアクセスした計画書の公開を求められますか?
はい。
デザイナー注:このカードは将来のFAQでエラッタされます。《停止スイッチ / Kill Switch》は次のテキストを含むものとして扱います。「ランナーがR&Dの計画書にアクセスした場合、そのランナーはそれを公開しなければならない。」
《テンプス / Tempus》
ランナーが1しか所有していない場合に《テンプス / Tempus》のトレースが成功した時、そのランナーは2を失うことをブレインダメージを受けるかわりに選べますか?ランナーが残りクリックを所有していない場合は?
ランナーは完全に解決できる選択肢1つを選ばなければいけません。1ブレインダメージを受けることは常に解決できますから、ランナーが2未満しか残っていない場合、そのランナーはブレインダメージを受けることを選ばなければいけません。1度選ばれたとしても、選択の結果を修正するために妨害/回避能力は使用可能ということに留意してください。
《サダカ / Sadaka》
《サダカ / Sadaka》の2番めのサブルーチンが解決された場合、「HQのカードをトラッシュすることでリソースを1つトラッシュする」ことをしなかったとしても、コーポは依然として《サダカ / Sadaka》をトラッシュしなければいけませんか?
はい。「《サダカ / Sadaka》をトラッシュする。」はこのサブルーチンの他の部分から独立しています。
《アマーニ・セナイ / Amani Senai》
コーポが《飛躍的医療技術 / Medical Breakthrough》を得点した場合、《アマーニ・セナイ / Amani Senai》の基本トレース強度はいくつですか?
《飛躍的医療技術 / Medical Breakthrough》の能力は《Amani Senai》の解決前にアクティブになります。ですからそれが1枚めに得点されたか盗まれた《飛躍的医療技術 / Medical Breakthrough》であれば、基本トレース強度は3になります。プレイヤーのスコアエリアにある追加の《飛躍的医療技術 / Medical Breakthrough》1枚につき基本強度は1下がります。
おまけ:個人的雑感
《供給過多暗号 / Glut Cipher》は「トラッシュする」のか「トラッシュさせる」のか、英語だとどっちなのかわかんなかったんです。
《419》は「コーポが1を払ったあと、開示しないことを選んでよいのか?」というのが微妙に気になってたんですが、それはダメということになりました。クレジットを払うか、開示するかの二択をコーポにせまります。
《マリア / Malia》が今回のややこしいポイント。《MCAの密告者 / MCA Informant》による自己トラッシュ能力は残るなら、じゃあ空白じゃないじゃんとも思いますが、取り除けないタグができてしまったらそれはそれで強すぎるかな。それと《Councilman》との作用もむずかしいですね。メモリが一瞬あふれるという考え方はおもしろいですが。
《停止スイッチ / Kill Switch》と同様の問題は《Franchise City》にもあるので、こっちもエラッタしてくれないかなあ…。